この話をすると、

「そんな生活なら幸せだったでしょう?」

と言われることがあります。

たしかに周りから見たらそうだったと思います。

住む場所もありました。

車もありました。

生活費として毎月100万円。

お金に困ることはありませんでした。

欲しい物もある程度買えました。

旅行にも行けました。

当時の私が憧れていた生活だったと思います。

でも、

私は幸せではありませんでした。

なぜなら、

私が本当に欲しかったものはお金ではなかったからです。

私は愛されている実感が欲しかった。

でも相手には奥さんがいました。

どれだけ優しくされても、

どれだけお金をかけてもらっても、

どれだけ大切にしてもらっても、

私の中にはいつも不安がありました。

私は本当に愛されているのだろうか。

私は特別なのだろうか。

私は一番なのだろうか。

ずっとそんなことを考えていました。

今振り返ると、

相手は十分すぎるほど私を大切にしてくれていたと思います。

でも当時の私は、

その愛情を受け取ることができませんでした。

なぜなら、

私が欲しかったのは愛情そのものではなく、

「自分は愛される存在なんだ」

という確信だったから。

その確信を相手に求めていました。

だからどれだけ与えられても足りない。

どれだけ愛されても不安。

どれだけ満たされても満たされない。

今なら分かります。

お金があるかないかではなく、

誰かがいるかいないかでもなく、

自分自身を信じられるかどうか。

それが一番大切だったのだと思います。

もし今の私が当時の自分に会えるなら、

こう言うと思います。

「あなたが欲しかったのはお金じゃない。」

「愛されている証拠でもない。」

「まず自分で自分を認めてあげることだよ。」

と。

(続く)