【西日本豪雨】3連休ボランティア募集 | 中谷良子の落書き帳

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核武装・スパイ防止法の実現を

被災地では14日からの3連休を前に、主に社会福祉協議会が窓口となって、ボランティアの受け入れ準備が進められている。

大規模な浸水被害を受けた岡山県倉敷市では14日から、市内に限定していた参加を全国に広げて募集。受付会場と主な被災地を結ぶバスを運行し、大勢の参加者に対応する。岡山県総社市は「若い人なら暑い中でも重労働に耐えられる」と、大学に学生の派遣を要請。

連休中は、400人以上が集まる見込みとなっている。広島市では被害の大きかった安芸区で14日から受け入れを始める。一方、ボランティアの受け入れを地元在住者に限定する自治区もある。岡山市では参加者用駐車スペースがないことなどから、市内在住者や在勤者らに絞った。

全国各地域のボランティアの募集状況は、全国社会福祉協議会のホームページで確認できる。
https://www.shakyo.or.jp/



記録的な猛暑の中、命がけで被災地で泥まみれになりながら不休で必死の不明者の捜索、支援活動に従事されておられる自衛隊・警察・消防、海保の皆様には心より国民は敬服すべきです。

★7人救った2警官不明、「息子よ、褒めたいのに」★

広島県警呉署交通課の山崎賢弘(かつひろ)さん(29)と晋川尚人さん(28)は1週間前の夜、避難誘導中に土砂崩れに巻き込まれ、行方不明になった、それ以来、現場に通い続ける2人の両親が13日、2人に救われた女性から当時の状況を聞き、「息子は警察官として立派に行動した」と目を潤ませた。

6日夜、同僚の2人は同じ車に乗って、広島市方面へ帰宅途中だった。広島市安芸区矢野東に差しかかった頃、県道脇で山の斜面が崩れ、行く手をふさいだ。何台もの車がそこで立ち往生した。

広島県呉市の会社員橋本絵里奈さん(30)が2人にドアをノックされたのは、一緒に乗っていた家族3人で困り果てた頃。「危険です。外に出て逃げましょう。」2人は立ち往生した車を回り、避難を呼びかけた。職場と携帯電話で連絡を取りながら、2人は橋本さんら8人を前後で挟むように歩いたが、目の前で土砂崩れが起きた。

電柱が倒壊し、火花が上がった。怖がる橋本さんの背中をそっとさすり、「大丈夫ですよ」と気を落ち着かせてくれた。2人は一番後ろの位置に移動。「これがベストだよな」橋本さんは、2人がそう確認し合ったのを覚えている。またもや土砂が押し寄せたのは、その時だ。

橋本さんが驚いて振り向くと、2人の警察官とその前にいた男性の姿はない。近くの川に流されたとみられる。「助けて」残った人たちで叫び続け、数メートル頭上を並走する高速道路から、はしごで救助された。2人とも親思いの優しい性格だった。

「父さんと母さんのそばにいるよ」山崎さんは兄と姉が故郷から離れていたことから、そう言って地元の警察官になった。「かわいそうだから」と迷子の子犬を自宅に連れて帰ったこともある。

晋川さんは大学生の時、東日本大震災が起きると募金活動を仲間を募って行い、「人のためになりたい」と警察官になった。1ヵ月前、「父の日」に家族で食事をし、「ありがとう」と言ったのが両親との最後の会話になった。

2人の両親は橋本さんが当時の状況をツイッターに投稿していたと聞き、「当時の様子を知りたい」と連絡を取り合い、13日に現場で初めて対面。避難誘導の状況を、涙ぐみながら聞き入ったという。

山崎さんの母・美智子さん(59)は「7人の命を救えたのなら、運命だったのかな。よう頑張ったね、大変だったね、と褒めてやりたいけど、目の前にいない。それが悲しくてたまらない」と言葉を詰まらせる。

現場の捜索は13日、自衛隊など約100人態勢でようやく本格化された。晋川さんの父・芳宏さん(54)は「できる限りのことをしないと、息子に申し訳が立たない」と自ら現場でシャベルを握る。橋本さんは「車の中でじっとしていたら、確実に土砂崩れに巻き込まれていた2人がいなかったら、私たち家族の命はない。感謝してもしきれない。」と声を震わせた。

7月14日付、読売新聞朝刊より。