再掲【2月5日・京都】浅野温子さんのよみ語りと神話競演「アマテラス」 | 中谷良子の落書き帳

中谷良子の落書き帳

核武装・スパイ防止法の実現を

浅野温子さんの天照大神ものがたり、京都の伯母さんといってきま~す笑・見失いかけている日本文化の素晴らしさ、優しさ、思いやり、愛情、人間の心の豊かさについて幻想的な音楽の調べと共に、浅野温子さんのよみ語りを通じて日本神話を楽しみながら学べます。

女優、浅野温子が、古事記など日本の古典などを現代語で脚色した物語を読み語ります。

単なる朗読劇ではなく、浅野が一人で様々な登場人物を演じる“一人語り舞台”であり、古くから人々の集う場として日本人の心の拠りどころである、神社や世界遺産、また名所旧跡や庭園などを舞台として開催します。
★【視線】神話「アマテラス」が現代芸能「よみ語り」とコラボ、700年26代の伝統を誇る能・金剛流の挑戦、編集委員・安本寿久「神男女狂鬼」★

こう書いて「しんなんにょきょうき」と読む。伝統芸能・能の主役(シテ)たちのことで、現在演能される約200曲は、この5ジャンルに区分される。各分野から1曲、1日5曲を演能するのが本式の能公演で、「五番立(ごばんだて)」という。多忙な現代の公演では2曲が平均だが、その際もこの順は崩さず、「神女」「男狂」などという選曲が行われる。

初番目として「神」が置かれている。神仏の霊験をたたえる能で、脇物能ともいわれる。「高砂」「絵馬」「賀茂」などがある。修羅道に落ちた武士の能(二番目・男)、女性が主役の優美な能(三番目・女)、他の分類に入らない能(四番目・狂)、鬼退治物など豪快な能(五番目・鬼)に先駆けて舞われるのは、能が神仏と縁が深いものだからだ。

「元々は社寺の境内で行われていた芸能で、宗教行事や祭りの余興としての歴史がある。たとえば鬼の芸は、悪霊を払う目的があったものです」

シテ方の金剛流二十六世宗家、金剛永謹(ひさのり)さんはそう話す。室町時代以来の伝統を誇る能のシテ方宗家は5家ある。観世、金剛、金春、宝生、喜多で、京都に宗家を置く金剛流以外はすべて、江戸時代に生まれた喜多流も含めて、東京に宗家がある。徳川幕府が能を「能楽」として朝廷の雅楽に対抗するものにするために、当時の大和四座の太夫を召し抱え、江戸に移住させたためである。

金剛流宗家が京都にあるのは、勅使として幕府に下向する貴族たちに能を教える家も兼ねていたためだ。現在、金剛能楽堂(京都市上京区)があるのは京都御所の西、室町幕府の「花の御所」の跡地そば。能が、武士階級に愛された芸能だったことをしのばせる。

京都という土地柄、能を楽しむ観客には外国人も多い。そして舞妓(まいこ)さん、芸妓(げいこ)さんも。能の足の運びが京舞のそれと同じだからだ。悩みは、新たな客層がなかなか広がらないこと。簡略美を目指す能特有の緊張感、張り詰めた能楽堂の空気などが、どうしても若者には入りにくい雰囲気を感じさせるためである。

「感じてもらう芸能だから筋書きも分かりにくい。細かいところまで分かってもらう工夫ができれば、理解も広がる」

金剛さんは、現代芸能の「よみ語り」とコラボすることにした。女優・浅野温子さんが13年前からライフワークにしている1人語りの舞台だ。浅野さんが主なテーマにしているのは、古事記や日本書紀が描く神話。神話には人間ドラマの全て、たとえば夫婦の愛憎や親子の葛藤、兄弟姉妹の確執などが余すことなく書かれている。それを演じ切る女優を目指したいと始めた芸能である。

能の詞章、つまりせりふや謡は古語。主に平安時代の言葉で表現される。よみ語りは現代語。同じテーマで舞台をつなげれば、観客の理解は深まるというもくろみだ。

日本初の挑戦は2月5日、金剛能楽堂で「神話競演 アマテラス」として行われる。共通テーマとして選んだのは最高神で皇祖神、天照大(御)神だ。能では「絵馬」の後シテとして登場し、天の石屋戸隠れの故事を再現する。前半部の伊勢神宮の絵馬掛け行事とともに、天下泰平を寿ぐ内容である。浅野さんが演じるのは「天照大神ものがたり」。石屋戸隠れの場面とともに、アマテラスが伊勢神宮に祭られる経緯を皇女ヤマトヒメの視点でよみ語っていく。

現代語で語られるアマテラスの後で舞われる「絵馬」の味わいや、いかに。700年、26世代の歴史を誇る能の挑戦に注目したい。(やすもと としひさ)
http://www.sankei.com/column/news/170116/clm1701160004-n1.html

★2017年2月5日(日)能とよみ語り、神話競演 アマテラス★

●会場
金剛能楽堂(〒602-0912 京都市上京区烏丸中立売上ル)
●地下鉄烏丸線「今出川」駅下車6番出口より南へ徒歩5分
●市バス「烏丸今出川」停留所より南へ徒歩5分
※駐車場はございません(京都御苑に有料駐車場あり)
●開場
13時30分、開演:14時より
●入場料
当日券6,500円、前売券6,000円
●チケット販売
金剛能楽堂http://www.kongou-net.com/
チケットぴあhttp://t.pia.jp/
TEL0570-02-9999【Pコード455-819】
●主催
公益財団法人、金剛能楽堂財団
●特別協力
浅野温子よみ語りの会
●後援
古典の日推進委員会
●お問い合せ
金剛能楽堂、TEL075-441-7222、FAX075-451-1008
下記オフィシャルFacebookページでも随時情報を更新していますので、是非ご覧ください。
https://www.facebook.com/asanoatsuko.yomigatari