日本の防衛が危ない! | 中谷良子の落書き帳

中谷良子の落書き帳

核武装・スパイ防止法の実現を

★軍事環境や情勢の変化を無視して松葉末節にこだわる姿勢が日本の「国益」を損ねている★

09年に民主党政権が誕生して以来、日本の指導者たちの「安全保障音痴」ぶりには目に余るものがあった。
だから昨年、自衛官の息子である野田佳彦が首相になったときは、少しは事態が好転するかと淡い期待も生まれた。

その後どうなったかは周知の通りだ。
野田が選んだ2人の防衛相を見るといい。

野田自身は安全保障通のはずだが、重要な閣僚ポストである防衛相にまったくの素人を据えた。
能力や資質ではなく、党内政治を優先した結果だ。

野田内閣の防衛相となった一川保夫は、自分は防衛の「素人」だと恥ずかしげもなく公言。
一連の失言で愚かしさを露呈し、退任に追い込まれた。

この時点では、これ以上事態が悪くなりようがないと思われたが、後任人事で野田政権はさらなる失態を犯した。
一川の後釜に起用されたのは田中直紀。

かつての政界のドン、田中角栄の娘婿は驚くべき無知ぶりをさらけ出した。

NHKの番組で、普天間飛行場の県内移設に向けて年内に埋め立て工事に着手すると、先走り発言をしただけでは済まず、国連平和維持活動における武器使用5原則と武器輸出3原則を混同する失態を見せた。

田中の無知ぶりもさることながら、民主党より防衛意識が高いと自負する自民党も同じ穴のむじなかもしれない。
近頃では自民党は国会審議中に「抜き打ちテスト」をして田中の無知ぶりを暴露するのに夢中で、安全保障に関する建設的な議論を展開する気配はない。

★中ロは着々と軍備増強★

何ともお粗末な話だが、こういう表面的な症状だけに目を奪われていると、その下に潜む真の問題を見逃してしまう。
日本という国が、自国の安全保障上に関わる重い課題を整理し、優先順位を付けることができていないという事実だ。

日本の防衛論争は空転を繰り返してきた。
賢明な防衛戦略を打ち立てる方向には向かわず、普天間飛行場の移転といった個別課題への対応に終始してきた。

それも安全保障にかかわる問題を政治の道具にしてしまったからだ。
日米同盟に関するアメリカ側の元交渉担当者に言わせると、日本が対処すべき諸問題に比べたら、普天間は「小さな問題」にすぎない。

普天間問題は地元住民にとって切実な問題で、解決されるべきものだが、国家安全保障の最優先課題ではないはずだ。
米海兵隊は普天間を、主に輸送・攻撃ヘリの訓練と小規模な遠征隊の支援に利用している。

嘉手納や三沢の空軍基地、横須賀の海軍基地に比べれば、日米の防衛戦略に占める普天間の役割ははるかに小さい。
日本の周辺できな臭い雰囲気が高まっているのは明らかだ。

しかし、永田町は地域安全保障の確立に向けて積極的な働き掛けをするどころか、国家安全保障を最優先課題に据える気さえないようだ。

その大償は計り知れない。
周辺国が軍備増強を進め、地域の安全保障を仕切ろうとするのを、日本はただ指をくわえて見ているしかない。

日本とは対照的に、中国とロシアは地域における影響力の拡大を目指し、着々と手を打っている。
ロシアは冷戦後しばらく鳴りを潜めていたものの、今では覇権主義を隠そうともしない。

オホーツク海を掌握し、極東地域から太平洋に向かうシーレーンを確保するのがその狙いだ。
ロシアは北方領土問題での交渉を有利に進めるべく、対艦ミサイルと地上軍を配備。

極東地域での海空の監視活動を強化し、太平洋方面の海軍力増強を目指している。
太平洋における覇権争いで中国とアメリカに出し抜かれまいと、老巧化した太平洋艦隊の装備近代化を進める計画もある。

新型ボレイ級原子力潜水艦(新型の多弾頭型弾道ミサイルを装備)の母港となるカムチャツカ半島のビリュチンスク基地のインフラ整備も計画に上がっている。

冷戦時代の巨大な2隻の軍艦、原子力巡洋艦ナヒモフとミサイル巡洋艦ウスティノフも修復して、ウラジオストクに配備する予定だ。
千島列島の南部には新型の戦車や攻撃ヘリ、対艦・対空ミサイルも配備されるという。

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