アップルのカリスマCEOだった故スティーブ・ジョブズは強力なドラッグの使用歴があり、一部の人からは非道で不実な人柄ゆえに信用できないと思われていた。
これは、91年にジョブズがアメリカ政府の輸出評議会のメンバーに候補に挙がった際、身元調査を行ったFBIの報告書に載っている人物評だ。
結局、ジョブズはメンバーにならなかった。
だがFBIが公式ウェブサイトに掲載した報告書には、ジョブズに関する周囲の人々の際どい証言が並んでいる。
彼の人物像を大づかみにまとめれば、あまり好ましからぬ男だったようだ。
証言者の中には、非常に賢くて申し分のないリーダーだとジョブズを称賛している人もいる。
だが批判的な人たちは、ジョブズの人間性に大きな問題があると見ていた。
面白いのは、ジョブズを良く思わない人たちが彼を評議会のメンバーに加えるべきだと考えていたことだ。
ある人はジョブズを批判する一方で、ホワイトハウスの評議会のメンバーにふさわしいと言う。
「誠実さはこうしたポストに不可欠な資質ではないから」
というわけだ。
FBI報告書の一部をご紹介しよう。
★大学時代のある友人は、ジョブズがマリファナとLSDを使用していたと証言。
ジョブズ自身はFBIとの面接で、70~74年にマリファナやLSDなどに手を出したことがあるが、この5年間は使用していないと話している。
だが、この話は別に目新しいものではない。
ジョブズは生前、幻覚剤の使用経験を素直に語っており、LSDは人生においてプラスだと思っていた節がある。
★ジョブズは恋人を妊娠させたとき、2人の間に生まれた女児の養育を拒否。
だが後に心変りして、娘を認知した。
これも周知の事実だろう。
★報告書によると、複数の消息筋がジョブスの誠実さを疑っており、自分の目標を達成するためなら真実をねじ曲げ、現実を歪曲する人物だと話していた。
ある人物は、ジョブズは「不誠実な面があり、信用ならない」男だとFBIに語っている。
★アップルの元社員の1人はジョブズは「正直で信頼できるが、人間性には疑問を感じる」と述べた。
この人物はジョブズを「良く思っていない」
ジョブズは基本的には信頼のおける人間だが、「複雑な内面を持ち、品性に疑わしい」と言う。
さらに、「野心的すぎるという理由でジョブズを敬遠する社員も大勢いた」と証言。
ジョブズのことはもう友人だとは思っていないと語っている。
★アップルの2人の元社員は「ジョブズが誠実に振る舞うのは自分の意のままにできている間だけ」だと述べた。
★歴史に残るのは偉業だけ★
★ある女性はFBIに対し、83年のタイム誌に掲載されていたジョブズの人物評は的確だと話した。
理由は「明確なビジョンを持ったカリスマ的な人物だが、私生活では人間性に深みがなく、冷淡だと評していた」からだという。
どこかで聞いたことのある話が多いが、FBIの報告書という公式文書で読むと、いささかショッキングだ。
もっとも、ジョブズがアップルの経営者として大成功を収めたのは事実。
今日のアップルは世界で最も価値ある企業に成長し、iPhoneとiPadの売れ行きは絶好調だ。
時がたてば、悪評は忘れ去られ、記憶に残るのはジョブズの偉業だけになるだろう。
~ダニエル・ライオンズ~
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