さて、今回は
【せん断応力度について】です。




前回は曲げ応力度について
鉄骨も鉄筋コンクリートも
計算している式に違いがあっても
原理的なことは同じだとお伝えしました。



今回は、せん断応力度を考えてみます。


せん断応力度の算出式は
τ=Q/A
(せん断応力度=せん断力/断面積)です。



せん断応力度を構造計算の作業フローで
よく使うのは鉄筋コンクリートですね。



鉄骨は使わないとは言いませんけど
初級者の段階では後回しとしても差し支えないでしょう。



では、なぜ鉄骨では後回しで良くて
鉄筋コンクリートではよく使うのか?。



それは、部材断面の性質に違いがあります。




鉄骨は「粘り強さのある」材料と認識されてます。


鉄筋コンクリートは「粘り強さがわからない。」です。

せん断補強筋をガッチリと入れてあれば
粘り強いですけれど、スカスカならば「もろい」性質です。



鉄筋コンクリートで「もろい」状態は
部材の決定的な崩壊を招く危険性をはらんでます。



ですから、せん断応力度が許容せん断応力度以下であることを
確認する検討式が用意されているわけですね。



ちなみに
梁は鉄筋の強さもせん断耐力に評価できます。
(これ以上は、説明が複雑化しますので止めます。)



でも、原理的には
コンクリートの断面に生じるせん断応力度≦許容せん断応力度
となるような部材断面を設定しておけば大丈夫と
言っても過言ではないでしょう。




せん断応力度については、
「鉄骨よりも鉄筋コンクリートが重要視される」
ということを憶えておきましょう。

それでは、また。

 

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