「その2」と言うことで、
前回の記事では鹿島神宮と香取神宮について、
簡単にご紹介させて頂きました。
そちらも興味ある方はこちらからご確認ください。
◎3つの神宮と日本神話の関係 その1
鹿島神宮と香取神宮はそれぞれ、
「国譲り神話」に登場する神様が祀られています。
「国譲り」の話は日本神話の中でのかなり有名な話なので、
ご存知の方も多いかと思いますが、念のため簡単にご紹介しておきます。
■国譲り神話
日本神話では、大きく3つの国が存在します。
・八百万の神々が生活する「高天原(たかまがはら)」
・大国主神(おおくにぬしのかみ)が治める地上の世界「葦原中国 (あしはらのなかつくに)」
・死者の国とされる「黄泉の国」
国譲り神話は、
高天原の天照大御神(あまてらすおおみかみ)が
「葦原中国が荒れているから、高天原から神様を遣わせて平定させましょう。」
というところからスタートします。
天照大御神は高天原から何度も神様を遣わせますが、
ことごとく失敗し、葦原中国を平定出来ずにいました。
頭を悩ませた天照大御神は、高天原の神々と相談し、
高天原で最強の武神「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」を遣わせます。
※「日本書紀」では武甕槌大神(鹿島神宮のご祭神)と
経津主大神(香取神宮のご祭神:ふつぬしのおおかみ)が遣わされたとされています。
地上に降り立った武甕槌大神は
大国主神のところへ行き、国を譲るように説得しました。
対して大国主神は、
「私の息子が良いと言ったら譲りましょう。」と答えます。
そうして武甕槌大神と、葦原中国で最も怪力とされる大国主神の息子、
建御名方神(たけみなかたのかみ)は力比べをすることになりました。
高天原最強の武神 vs 葦原中国の怪力王
結果は。。
武甕槌大神が建御名方神を投げ飛ばし勝利。
建御名方神は潔く降参しました。
息子の敗北を受け、大国主神は地上の国を高天原に受け渡すことを決めたのですが、
最後に1つお願いをします。
「天に届くほどの神殿を私に与えてください。」
この願いを叶えて、出雲に巨大神殿が建てられました。
■神話とつながる神社
以上が国譲り神話の概要になります。
お気づきの方もいるでしょうが、
香取神宮のご祭神である「経津主大神」は日本神話には登場しません!
登場するのは、「日本書記」のみです。
とは言え、「国譲り」は日本神話の内容ですから
また最新の研究・調査では、
「出雲の巨大神殿は実在したのでは!?」
という可能性を裏付ける事実が発見されているようです
詳細についての説明はここでは省略しますが、
いずれにせよ「日本神話」がただの神話ではなく、「現実」に沿った話ではないか?
という話は常に挙がっていますね
神話と現代が繋がっているのは、世界で日本だけであり、
日本は極めて特殊でユニークな歴史を持っています。
しかし、この事実を知らない人が多いのは残念ですよね
これをきっかけに1人でも多くの人が、
改めて日本の歴史や文化に興味を持つきっかけになれば幸いです。
それでは今日も1日ありがとうございました♪