皆さんこんにちは、司法書士講師の三枝りょうです。
遺言書作成サポートは、司法書士が得意とする業務の一つです。
公正証書遺言はもちろん、自筆証書遺言でも遺言書保管制度を利用する場合でも、司法書士は、あなたのお役に立ちます。
そう考えると。です。
令和6年度司法書士試験午後の部第36問の司法書士法務新先生には、もうちょっといい仕事をしてほしかったなと思います。
何がと申して問題冊子p52別紙6の遺言書です。Aさんが作成したものです。
作成日が令和5年8月10日です。
法務新先生は、令和4年4月1日時点ではAさんから登記の依頼を受けています。
つまり、もう1年も前からAさんは法務先生のお客さんなのに。
本件類似のケースで遺言の相談を受けることはままあります。
たとえば山田夫妻(SさんTさん)の奥様(Tさん)が亡くなって夫婦共有名義の不動産の相続登記手続を受任しました。
Tさんには前の夫との間の子、Rさんがいます。SさんとRさんの関係は(親子ではありませんが)良好です。
今回は遺産分割で、Sさん単独承継とする旨の協議が成立し、登記を完了しました。
T持分全部移転登記です。
山田夫妻の間には子がいません。
Sさんとしては、自身が亡くなった後に、当該不動産を含む、自身の遺産のすべてをRさんに承継させたいと。
登記完了後に、登記識別情報やらいわゆる「完了書類」をSさんに納品する際に、このような相談を受けることは少なくありません。
ってゆーかですね、我々は、そんな相談をしてみたいと思わせる司法書士であるべきです。
試験問題第36問の話に戻ります。
適切なサポートができていれば、「『相続』と書いてあるけど『遺贈』と読み替える。」と禅問答みたいなことをせずに済みました。
検認手続を回避することもできたでしょう。
家庭裁判所における検認手続は、遺された者たちには正直面倒な手続です。
作問上の都合とはいえ、法務新先生は「不親切な司法書士」という損な役回りです。
もう一度申し上げます。
受験生の皆さま、合格して「もっと相談してみたい司法書士」になりましょう。
市民の権利擁護に資するうえに、仕事がつながります。
一昔前の言葉で申し上げると、ウィン・ウィンです。
【チャンネル登録お願いします!】
【PR】
合格までの最短ルート
アガルートアカデミー
【PR】
「今,覚えたい」を持ち運ぶ
プチまな