独演会と天満宮と蜜壺と指南と狐忠信と鼠穴と家元について☆ | 司法書士講師・三枝りょうのブログ

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司法書士試験の受験情報を中心に、日々考えたことを書き連ねていきます。

皆さんこんにちは,司法書士講師の三枝りょうです。

 

そうでした。
立川笑二・月例独演会@上野広小路亭の12月,本年最終回に足を運んできました。
落語立川流の二つ目さんです。

 


今回も3席,1席目が 『初天神(はつてんじん)』,2席目が 『猫の忠信(ねこのただのぶ)』,ここで休憩が入って,最後3席目が 『鼠穴(ねずみあな)』 でした。
こうやって書くと,落語の演目は,ふりがなを振っておいた方が良さそうなものが多いなと。


開口一番の 『初天神』 は,その年の最初の天神様,つまり菅原道真公をお祀りする神社,分かりやすく申し上げると天満宮,の縁日の話です。
縁日は1月下旬ですが,お正月の時分によく寄席でかかる噺です。


ただ今,Wikipedia で調べたところ,
> 元々は上方落語の演目の一つである。
とのこと。ああ成る程そういうことかと。何が 『なるほど』 かは後ほどとして。


父子の噺です。親子二人でお参りに向かう道すがらの噺。
youtube で聴くならば,春風亭一之輔師匠のものが現代人には聴きやすいでしょうか。


どこででもぶった切ることができるので,時間調整は自由自在です。たぶん。
笑二さんも,蜜をベロベロ舐め取ってしまった串団子を,もういっぺん蜜壺にドブンと二度漬けする場面で下げました。
今日はちょっと乗らないのかしら,と思ったり。


お次は,枕,つまり冒頭の前振りで 『お稽古』 の話題が出てきたので,『おいおい,師匠のやってる「げろ指南」か!?』 とドキドキしましたが,違いました。猫忠。
だいぶ前にCDで,いや 『CDで』 と書けば,『だいぶ前』 という言葉は不要でしたけれども-,桂枝雀師匠の 『猫の忠信』 を聴いたことがありました。したがって,聴きながら 『これって元々は上方落語の演目だよね確か。』 なんてことを思っていたので,先述の 『なるほど』 に繋がります。


『猫の忠信』 は,パロディ落語です。つまり,本作ををちゃんと分かろうとすると,元ネタである 『義経千本桜』 の中の 『狐忠信』 のストーリーを知っておく必要があります。いわゆるとことろの前提知識です。
が,しかし,落研の学生でもない限り,そんな必要はありません。楽しむことはできるから。聴き終えてから,関心のある人だけ調べればそれで十分です。
司法書士試験でもそうです。何でもかんでも知ってどうするという話です。点さえ取れればそれで良いでしょと。


化け猫が正体を表したところで,鳴り物入りの芝居がかりとなります。舞台袖から三味線,笛,太鼓によるBGM付ということです。一般的には。
二つ目さんの落語会ですから,今回はBGMなしでやりきりました。


仲入り,つまり休憩後は,まさかの 『鼠穴』 です。
冬の噺の代表作の1つです。年の瀬にじっくり聴くなら,芝浜,富久,鼠穴です。つまり季節的にはドンピシャです。いずれもカネの噺です。


それでは,何故に 『まさか』 なのか。
『鼠穴』 と言えば,笑二さんの師匠の師匠,立川流家元・七代立川談志(故人)が得意としていた演目です。youtubeにもあります。
前2席がいずれもかなりコンパクトでしたから,大ネタが来るとは予感していましたが,笑いの少ない,つまりごまかしのきかないこれやるのと。
大丈夫かなと。


良かったです。いやー素晴らしかった。二つ目さんの芸ではありません。素人にはそう感じます。
確実なのは,このクオリティで本演目も含め3席を金1500円で聴くことができるのは,立川笑二独演会だけです。
演目もその出来栄えも,平成28年三枝りょうこ落語鑑賞会を締めくくるにベストなものでした。良い年を迎えることができそうです。

 

 

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笑二さんとのツーショットです。

例によって,一緒に写真を撮ってくれという私の不躾なお願いを快く引き受けてくださいました。ありがとうございました。