活動休止前の最後のアルバム
「This is 嵐」

まずは
"あって良かった!"
ですよね。

際のきわまで
きっと進み続けるだろうから
出るだろうと思ってはいたけど

いろんな予期せぬ事が
起こっていたから
ちょっと心配でもありました。


私の好きな曲は1曲目!
「SHOW TIME」

嵐らしいから。
としか、言いようがない。


というか、このアルバム
本当にチャレンジング。

世界に挑戦し始めた嵐を表現しつつ
日本のファンを気遣う内容。
そこに
「カイト」と「BRAVE」が
加わった。

っていう…。

並べて聴くと
「カイト」と「BRAVE」が
えらく目立って聴こえます。

違う…んですよね。
音楽の構造が。
だからだと思います。


私は、
鍵盤楽器が専門なので
音楽を
どうしても構造でとらえてしまいます。

メロディーだけ…とか、
リズムだけ…とか、
そういう聞き方が難しい。

なので…
今回のアルバムを聴いての
最初の印象は…

海外スタッフとタッグを組んで
作った曲と
そうではない曲…って
聴いてすぐわかるな。。。ってこと。

アルバムの中が
ごちゃごちゃしないように
少し寄せていってるのかな…って
そういう曲もあったけれど。



で…何が違うのかな…って
考えたんだけど。。。


J-POPっていうのは、
いわゆる「歌謡曲」からの発展で
もっとたどると
「クラシック」なんですよね。

朝ドラでちょうどやってますが…
日本の歌謡曲って
日本古来の音楽ではなく
西洋音楽がルーツ。

だからなのか
和音進行にすごく特色があって
起承転結というか
メリハリというか
情緒が豊か。
暗くなったり、明るくなったり
1曲の中に感情の変化がある。


それに対して。
今回、海外スタッフが手掛けてる作品は、
どちらかといえば「民族音楽」が
ルーツなのかな…と。。
ま、私独自の見解ですけれど。

コードの動きが単純。
ほとんど同じ。

「Party Starters」なんて
2つのコードを延々繰り返してる。

他も、
途中少し変化させながらも
主に4つのコードを繰り返していて
Aメロだから…とかサビだから…って
コードを激しく動かしたりしない。


「いつか秒針のあう頃」って、
はじめ「Turning Up」が短調になったの?
って…思ってしまった。。。

「Whenever You Call」や
「The Music Never Ends」は
動きがあるけれど
それでも「カイト」に比べれば
その動きは
ずっと穏やかです。

例えば…
カラオケにすると
どこやってるか
わかんなくなっちゃうだろうな…みたいなことです。

コードは、
音楽の性格を支配します。
動きによって
楽しさ、悲しさ、切なさを
自然に沸き起こすことができる。


対して、
同じコードを繰り返すのは
感情の変化は起こりにくい。

つまり、
感情を伝えるために
音楽の構造が単純であればあるほど
アレンジ、そして何よりも
メロディーを変化させていくことに
重点がおかれます。

歌うときには
フィーリングが何よりも
求められる。

だから…
すごく難しかったと思うんですよね。。。

英語も難しかっただろうし
そこに感情をのせるのも
難しかっただろうし…

でも
表現したい気持ちが
伝わってくる。

この…
果敢に挑戦していく、
ひとつ乗り越えて表現していく…
っていう
この試みが

「これぞ嵐」

ということなのだろうな…
と、受け止めています。


で、音楽的に「これぞ嵐」は
「SHOW TIME」でしょ!!

Aメロが優しい
Bメロは色気がある
そして!
サビで弾ける感じ!!
ユーモアもあるし、
サビ後半では、
切なさももれなく携えて。

落ちサビあっての
本サビ…っていう
J-POPの王道!!


そしてやっぱり
「カイト」かな。

「国民的アイドル」という
肩書きにふさわしい楽曲です。