こんばんは。愛知の視覚障がいピアニスト小島怜です。いつもブログを読んでいただきありがとうございます。

 本日は最近知ったある曲のことを書きたいと思います。

 僕はエリーゼのためには今更ですが8分の3拍子ということを最近になって知り、かつ出だしはアーフタクトで3朴目から入ることを知りました。

 これには伏線がありました。少し前にある小学校の福祉授業の後、女子児童から「ベートーヴェンのエリーゼのためにを弾いてますが、発表会が近くなかなか仕上がらなくて困っています。」との相談が…僕は言うほど簡単な曲ではないことを伝え、最後の左手の跳躍や右手の文三和音は特に難しいねと彼女に伝えました。彼女もそこが特に苦手だそうです。

 女子児童との会話はこれで終わったのですが、つい先日、最近になって知り合った知人とエリーゼのためにの話になったとき、実は8分の3拍子で、3拍目のアーフタクトから始まるという話題になりました。僕はこの曲を、小学校5年生の後半から6年生の頃ぐらいに弾いた(ちなみに相談してきた女子児童は5年生)のですが、楽譜は全く読めないので完全に耳コピーで弾いていました。先生の演奏とcd音源を頼りに真似して弾いていました。なので、リズム感がなく、ただ曲の雰囲気で弾いていました。今でこそ点字楽譜は練習の必需品ですが、当時は点字楽譜の指導は学校でもレッスンでもされていません。

 何拍子かな?と思いながら過していたのですが、知人と話したことで、家でメトロノームを使って弾いてみるとその謎が解けました。ひょっとすると、彼女は技術的な難しさだけでなく、拍子感覚も分からなくなってて余計に苦戦してたのかな?(本人には聴いていないため、あくまでも僕の推測ですが)と思いました。

 僕は譜読みしながら覚えるので、特にリズム感がなかなかつかめません。そのため、リズムが本当に苦手なのですが、点字楽譜を読むことでその重要性を理解しました。それでも、見落としや読み間違えたり何泊伸ばすかを把握できておらず、現在でも注意されることもしばしばです。

 ちなみによく8分の6拍子は大きな2拍子と言われます。実際、そうだと思います。ミッキーマウスマーチや線路は続くよどこまでもはその8分の6拍子(楽譜でも確認済み)で大きな2拍子の典型例だと思います。ところが、浜辺の歌のように8分の6拍子であっても、なかなか2拍子になりにくい曲(伴奏が波のように流れるため)もあります。僕はこういう時は、生徒に対し、「8分の6拍子は大きな2拍子が基本だけど、最初は3拍子2つで練習しても良いと思う」と提案やアドバイスすることがあります。ひょっとしたら間違いかもしれませんが、流れを作るためにも最初は必要なことかな?と考えています。

 本日はかなり専門的な内容になってしまいました。ここにもいつも書いていますが、耳を疑うことも大切だなと…特に見えない分、耳は通常の健常者の2倍以上は働くためです。また、耳コピーで弾いていた曲に対しては今回のような発見があるかもしれません。

 本日も読んでいただきありがとうございました。