松井裕樹(サンディエゴ・パドレス)Aug 4, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月4日、松井裕樹(サンディエゴ・パドレス)は、シーズン50試合目のマウンドに上がった。8点リードの9回表に登板し、先頭打者を投手ゴロに討ち取り、2人目にヒットを打たれたものの、3人目と4人目から三振を奪い、試合を終わらせた。

 

 メジャーリーグ1年目に50登板以上の日本人投手は、松井が12人目だ。前々日の登板により、松井は、1999年に49登板の木田優夫と並んでいた。

 

 パドレスは、8月4日が113試合目。松井は、その44.2%の試合に登板している。パドレスでは、松井の他に5人が40試合以上のマウンドに上がっているが、いずれも、45登板には達していない。エンニェル・デロスサントスは、パドレスで44登板後、トレードでニューヨーク・ヤンキースへ移って2登板だ。

 

 ここまでの松井は、奪三振率9.32と与四球率4.37、防御率3.23。また、登板時に塁上にいた走者14人のうち、生還させたのは3人だけだ。最初の3登板を除くと、11人中1人しかホームを踏ませていない。

 

 レギュラーシーズンのあと49試合も、同じ割合で登板した場合、シーズン全体では71~72登板となる。これまで、メジャーリーグ1年目に70登板以上の日本人投手は、2004年に73登板の大塚晶則、2006年に72登板の斎藤隆、2018年に75登板の平野佳寿(当時アリゾナ・ダイヤモンドバックス/現オリックス・バファローズ)の3人だ。平野の75登板は、メジャーリーグ2年目以降を含めても、日本人投手のなかで最も多い。

 

筆者作成
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 なお、メジャーリーグ1年目に50登板以上の日本人投手のうち、2000年の佐々木主浩、2006年の斎藤、2007年の岡島秀樹、2021年の澤村拓一(当時ボストン・レッドソックス/現・千葉ロッテ・マリーンズ)の4人は、その年のポストシーズンでも投げた。

 

 松井も、その可能性はある。パドレスは、現在、ナ・リーグ西地区の2位ながら、ワイルドカードの2番手に位置している。