本塁打を打った中川 拓海(桐光学園)

<春季神奈川県大会 桐光学園6-1藤沢翔陵>◇20日◇4回戦◇相模原 昨秋関東大会ベスト8の桐光学園は各打者のレベルが上がっている。高校通算37本塁打の大型遊撃手・森 駿太内野手(3年)、強打の捕手・中村 優太捕手(3年)が注目されているが、2回裏、7番中川 拓海内野手(3年)がレフトスタンドへ先制本塁打。中川はさらに第2打席もセンターへ二塁打、6回裏に第3打席を迎え右中間を破る適時三塁打で2点目を挙げる。中川に続いて、2番手の加賀 滉太投手(3年)の適時三塁打で3点目。8回表に本塁打で1点をとられたが、8回裏には3番綾部 壮一郎外野手(3年)の適時打、4番中村の2点適時打で6対1と点差を広げ、逃げ切った。 

 

 この試合は中川の猛打賞が光った。野呂 雅之監督は「今日は前半、クリーンナップがなかなか打てなかったんですが、このように下位打線で打てる選手が出てくるのは大きかったです」と好評価。

森 駿太(桐光学園)

投げては森が常時130キロ前半・最速136キロの速球、キレのあるスライダーを投げ込んで5回無失点の投球。夏へ向けてエース・法橋 瑛良投手(3年)以外の投手を増やすために中学時代に投手経験があり、強肩の森はオフシーズンから投手の練習を始め、3月からの練習試合で登板を重ね、春季大会でデビューとなった。野呂監督も「まだ投手経験が浅いので、四球を出すことはありましたが、5回をしっかりと投げてくれたと思います」と及第点を与えた。

 

 この日は10安打。どの選手も打球が鋭く、新基準バットに関係なく飛ばすことができている。昨秋は堅守というイメージが強かったが、強力打線へ変貌している。特に森は3月からの練習試合で本塁打を10本打ったという。

 

 「新基準バットになることが分かった時点で、冬場は徹底としてフィジカルトレーニングをチームでやってきました。計測を行って、それぞれの選手たちの数値は全国トップクラスと評価していただき、自信に持っています」 現在は187センチ91キロとかなりがっしり体型となった。森は内野安打1本のみだったが、スイング自体は非常に鋭く、しっかりと芯で捉えればスタンドインも十分に期待できるものがあった。 準々決勝の相手は県内No.1の投手力を誇る東海大相模との対戦。ここで強打を発揮することになれば、県内のライバルたちの脅威になりそうだ。