TBS NEWS DIG Powered by JNN

 

■MLBキャンプ(日本時間12日、米アリゾナ州ピオリア)

 

  パドレス松井裕樹投手(28)は11日(日本時間12日)、バッテリー組キャンプ初日でいきなり英語、スペイン語、韓国語、日本語の4か国語を話し“マルチリンガル”を披露。多くの報道陣の心を鷲掴みにした。

 

 会見場に姿を見せると「僕からいいですか」と球団スタッフに確認すると、いきなり流暢な英語で自己紹介、さらにスペイン語でも自己紹介を行い、カンニングペーパーを一切、見ないで約2分間、英語とスペイン語のみでスピーチをした。これにはアメリカの報道陣も静かに聞き入り、スピーチが終わると大きな拍手と共に大歓声があがった。松井は「サンディエゴというところで、メキシコも近いのでスパニッシュも入れてというところで。英語の先生と一緒に作りました」と話し、「シーズンオフに結構バーッやって、シーズン中は忙しいので。コロナのあたりからちょこちょこと」と憧れのメジャーへの準備は日本にいた時から進めていた。

 

 さらにチームメイトには、2023年WBC韓国代表のキム ハソン(28)、今季から新戦力として加わったコ ウソク(25)の韓国人プレーヤーも在籍しており韓国メディアも多く、韓国語であいさつする場面も見られた。

 

 練習ではメジャー13年目を迎えるダルビッシュと共にプレー「言葉では表せないくらいの存在の大きさですし、頼もしいって言ったらおこがましいですけど。頼りにしてます」と練習中にいろいろと質問している場面もあった。ダルビッシュ以外ともコミュニケーションをとり「スティーブン(ウィルソン)とロッカーが隣で、ストレートがホップするという似た性質を持っているので、ストレートと変化球について話をした」と、昨季52試合に登板し、中継ぎでフル稼働したS.ウィルソン(29)と交流を深めていた。

 

 キャッチボールにベースカバーなどの練習を行った松井、メジャーのボールについては「千賀さんからもアドバイスをいただいて、メジャーの一流選手もずっとボールを触ってるというのを言っていたので、オフから肌身離さずボールを触っていくことというのを大事にして、自分が体が嫌がらないように脳とかを、アジャストできるんだぞというのを思いながらしっかり触っていた」と英語と同じように努力を重ねていた。

 

練習中も終始、笑顔でコミュニケーションをとっていた松井「いやけっこうみんなヘラヘラしてますけどね(笑い)ヘラヘラっていうか、まぁ笑顔いっぱいでやってますけどもね(笑い)」と話し、報道陣からは「野球少年みたいだった」と言われると「(175㎝なので)サイズ的にも少年なので(笑い)」と切り返し笑顔を見せた。 「なんかこういう緊張感は久しぶりなので、自分自身においてもすごくいい刺激になりますし、その中で自分のプレーでポジションというのをつかんでいかないといけないので、そういう部分も新しい感情というか、新しいプロセスなので。そこに負けないようにしっかりやりたいです」と新天地でのスタートを切った。