9月も半ばに入り、朝夕の風に少しずつ涼しさが混じるようになってきましたね。 日中の暑さは残っていても、ふとした瞬間に季節の移ろいを感じる時期です。 今回は、そんな秋の気配が近づくと思い出す「ある曲」についてお話しします。

 

秋を感じる音楽と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか。 誰もが知る有名な童謡の中に、私の心をひどくざわつかせる曲があります。 それが「ちいさい秋みつけた」です。 タイトルだけを文字で見れば、落ち葉やどんぐりを拾う無邪気な子どもの姿が思い浮かびますよね。 絵本に出てくるような、とてもほのぼのとした情景です。 しかし私の記憶に深く刻まれているのは、そんな温かいイメージではありません。

 

 

 

 

幼少期に子ども向けのテレビ番組で、この曲を初めて聴きました。 当時の映像や演出に少し影があったのかもしれません。 何よりも私の耳にこびりついているのは、男女混声の合唱で歌われていたその響きです。 大人たちの声が重なり合う合唱は、独特の冷たさを持っていました。

 

・低く響き渡る男性のコーラス 

・どこか突き放すようなメロディ

・影を落とすマイナー調の和音

 

これらの要素が複雑に絡み合い、子ども心に強烈な印象を植え付けたのです。 お兄さんやお姉さんが明るく歌ういつもの童謡とは、明らかに空気が違いました。 可愛らしいはずの「ちいさい秋」というフレーズが、なぜかとても物悲しく聞こえたのです。

まるで秋の夕暮れ時に、誰もいない公園で一人ぼっちで取り残されたような感覚。 冷たい風が首筋を通り抜けるような、ゾクッとする寂しさを感じたのを今でも覚えています。 日が短くなり始める秋の夕方の不気味さと、曲のトーンが見事に重なってしまったのでしょう。

 

大人になった今でも、あの時の不思議な感情は色褪せません。 ふとした瞬間にこのメロディを耳にすると、曲名の可愛らしさが吹き飛びます。 当時の音や声が放っていた底知れぬ寂寥感が、真っ先に勝ってしまうのです。 秋という季節が持つ「終わりの気配」を、これほど見事に表現した曲は他にないかもしれません。

 

秋は少しだけ気持ちが内側に向かう、静かな季節です。 明るい歌で気分を上げるのも良いですが、たまにはこうした寂しさをじっくり味わうのも悪くありません。

 

皆さんの心の中に、秋の訪れとともに思い出す少し切ない曲はありますか?

 

 

 

 

 

 

 

秋を感じられる曲

 

 

 

 

 

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