前回『サイレント・ムービー』『ヤング・フランケンシュタイン』のメル・ブルックス2本立てで大毎地下劇場の初体験を書きました。
大毎地下でその後観た映画は、大作・話題作というよりは、渋めのアメリカ映画やアート系のヨーロッパ映画、名作映画のリバイバルなどなど。

例えば、
スター誕生』(バーブラ・ストライサンド主演)
スラップ・ショット』(ジョージ・ロイ・ヒル監督)
さすらいの航海』(スチュアート・ローゼンバーグ監督)
大陸横断超特急』(アーサー・ヒラー監督)
愛と喝采の日々』『グッバイ・ガール』(ハーバート・ロス監督)
帰郷』(ハル・アシュビー監督)
ジュリア』(フレッド・ジンネマン監督)
アニー・ホール』『インテリア』(ウディ・アレン監督)
ミスター・グッドバーを探して』(リチャード・ブルックス監督、ダイアン・キートン主演)
ボビー・デアフィールド』(シドニー・ポラック監督)
鬼火』『プリティ・ベビー』(ルイ・マル監督)
白夜』(ロベール・ブレッソン監督)

名作映画のリバイバルでは
アラビアのロレンス』『風と共に去りぬ』『ローマの休日』『ある愛の詩』『ロミオとジュリエット』など。

土地柄か女性客が多かったためがかなり渋め作品が多く、そんな中でも女性映画ブームが重なり、女性が主役の映画も多かった。
挙げた以外にも『ノーマ・レイ』『ガールフレンド』『結婚しない女』などもこの大毎地下。

女性のドラマが好きなのは、多分、この大毎地下で観た数多くの女性映画のおかげだろう。

フランス映画『鬼火』『白夜』の2本立ては中学生にはかなり厳しかったことも思い出します。

しかし、映画を観はじめて初期の頃にこの2本立てに出遭ったのが活きて、その後のヴィスコンティ監督やフェリーニ監督、フランス映画社配給のヨーロッパ映画を観る基礎となりました。

判らなくても、とにかく、観つづける。
すると、いつしか判るようになる。
映画って、そういうものですね。

ヴィスコンティ監督の『ベニスに死す』などが判ったのは、ほんの、つい最近なんですから(レビューはコチラから)。
まぁ、判らなくても、勝手に解釈して判ったつもりになる、というのも映画のひとつの観方ではありますが。

で、この大毎地下だけで満足しておけば、品のいい映画好きが出来上がるわけですが、そんなわけにはいかなかった。
なにせ最近でも『新・死霊伝説』やなんかを観ているぐらいなので、B級・C級映画も結構好き(記事はコチラから)。

じゃあ、そんな映画をどこで観ていたのかを、1970年代後半の大阪の名画座事情と併せて次回書くこととします。