後脛骨筋腱とアキレス腱の炎症 | SHIMIZU BLOG(新板橋整骨院)

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知れば知るほど味が出る??人間の体。
時にマジメに、時にくだらなく私の知識と経験をもとに皆様にお役立ちできるお話や、趣味の料理を綴っていこうと思います。

さあ、肩の力を抜いてお付き合いくださいね!

「復活RUN!」の続きです。


<損傷日>
2月17日。




<どのようにして?>
ランニングの最中。


この日は30キロを目標にスタートして10キロに差し掛かったところで左足に激痛が起き走行不能に。


前から痛みがあった左足内くるぶしの下。


まず、この時点で「後脛骨筋炎」になったと直感しました。


家に帰って自分で触診(圧痛の場所や程度の確認)と動的検査を行うと、全部痛みが陽性でした。


痛めた場所が「場所なだけに」、よく足首内側の「三角靭帯」の捻挫と誤診されがちな所ですが、細かく診ると「圧痛点」や「動的検査」で、しっかり鑑別できる箇所なんです。

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これが「後脛骨筋と炎症部位」


今までに無い強い痛みだったので「明日はもっと痛みがでるだろう」と思いすぐにアイシングとテーピング固定。


痛みで他の関節も固まってくるのが予想されたのでアクチベーターで腰、股関節、膝関節をセルフ治療。


そして翌日、起きると案の定「激痛で足が着けない!!」状態に。


これは想定内だったので慌てずよりテーピングで強く固定し患部が動かないようにして、いつも通り治療に望みました。



当然、夜も治療が終わってからもセルフ治療。


早速、「超音波治療」をセレクト。


しかし、まだバリバリの炎症期なので患部の周りから。




…。



ん?



んんっ!?



アキレス腱に超音波特有の刺さる痛みが!!


すぐに検査をしてみるとアキレス腱も軽度の炎症を起こしていました。


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「アキレス腱の炎症部位」


ということで今回は「後脛骨筋腱炎」とアキレス腱周囲炎」のセットを引き起こしてしまった訳です。





~~では、何故このような損傷を引き起こしてしまったのか?~~


①骨格の歪みがあり足の長さが変わり傾いた状態で走っていたため
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定期的に自分のバランスを計測してみると、このように傾いていました。(正面から見た状態)



右側の骨盤が上側に傾き左右の足の長さが変わり、「右足=短足、左足=長足」といった具合になっていた訳です。


これに伴い足にかかる負荷バランスも崩れ「左足にかかる負荷が増しやすく」なっていました。


かつこれに加え左右の筋肉の「柔軟性」にもアンバランスが生じ「左側に負荷がかかりやすい=左側の筋肉の柔軟性が無くなる(固く緊張している)」状態に。


その中でも足の裏側の「ハムストリング(ももの裏)とふくらはぎからアキレス腱」の緊張が強く、足関節に対し「引っ張られる」力が働き「関節の動きが制限」されやすくなっていた為、損傷を引き起こしやすくなっていたと考えられます。



②足の「アーチ」が無くなり「偏平足」になっていた
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図2の状態です。


「足のアーチ」の役割として「足が着地した際にかかる衝撃を吸収する」ことなのですが、当然偏平足では「衝撃吸収」がうまくいかないわけです。


これも痛める原因の1つですね。


足のアーチ関連として、もう1つ原因がありました。


それは「踵骨(かかと)}のズレです。

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「踵骨の外反」

これは踵骨が本来の位置よりも外側に傾いて(移動)しまうと足首内側を走行する「後脛骨筋」が引っ張られやすくなり「引っ張られる→過緊張→骨と擦れる=後脛骨筋腱の腱鞘炎」に移行しやすくなるのです。



他の原因として…



③不安定なランニングフォーム




④オーバーユーズ

要は「使い過ぎ」です(泣)

急激に走行距離を伸ばし過ぎ、体のメンテナンスを怠り、>走った分だけ必ず結果がついてくる!!(これが間違いでした…)なんて気持ちが先行しすぎてしまってました。

まさに過信は禁物です。






今回はこれら「4つ+α」の原因が重なって起きてしまった怪我でした。


大会約1ヶ月前の出来事でかなりの痛手になりましたが、1度立ち止まって自分を見つめなおせたのは「よい経験」だと思います。



「自分の状態を客観的に見定める」事の、難しさと重要性。


「焦らず・無理せず」。

この気持ちをもって今月は臨みます。


次回は「回復までの過程」などを書こうかと思います。



長々と長文にお付き合いして頂きありがとうございましたm(__)m