機動戦士ガンダムF91クロスボーンバンガード一般兵用格闘型MS XM-01デナン・ゾン | 食事処 御来欧音おらいおーね(福岡県筑紫野市阿志岐1521‐1/ゼロ戦/鉄道模型/ガンプラ)

 

クロスボーン・バンガードは、個人のジャンク屋から宇宙世紀の複合体企業となった

ブッホ・コンツェルン(ロナ家)の私設軍隊で、宇宙空間の漂流物を回収するジャンク

稼業の職業訓練校を隠れ蓑として兵員の養成を行い、その中でもロナ家が掲げる

コスモ貴族主義(世界は自らの血を流すことを恐れない尊き貴族によって統治される

べきという選民主義)の実践者に相応しい者は士官候補として連邦軍に入隊して

士官学校を卒業させ、組織の中核に据えて人材を育成したとされています。

 

 

XM-01デナン・ゾンは、クロスボーン・バンガードが最初に実戦用に完成させた格闘型

モビルスーツで、ブッホ・コンツェルンの航空部門であるブッホ・エアロダイナミックス

が、それ以前に民生用高出力作業用モビルスーツとして開発したデッサタイプをベース

にしています。

少数精鋭の貴族主義の軍隊であるクロスボーン・バンガードでは、連邦軍に先んじて

モビルスーツの小型化に成功しており、更に革新的なことに、「機体性能を戦略に

あてはめるのではなく、戦略に合わせた機体性能のモビルスーツを開発する」こと

を実践しており、性能の一つ一つのファクター、部品コンポーネントの一つ一つに

一切妥協せず、量産機であっても、量より質の高性能機を開発するという基本スタンス

が貫かれています。

 

 

デナン・ゾンを格闘型モビルスーツとして成り立たせているビームシールド。

宇宙世紀0123当時、地球連邦軍でビームシールドを備えていたのは一部のガンダム

系(F90、F91、RXF91、RX99)モビルスーツだけであり、ジェガンやヘビーガンといった

連邦軍の汎用モビルスーツのビームライフルを無効化し、一気に接近戦に持ち込む

ことが可能になっています。

 

 

西洋のスピア(長槍)を連想させるショットランサー。

ビームシールドで敵の攻撃を弾きつつ、近距離でショットランサーの穂先を射出

して敵機を破壊します。

尚、ショットランサーにはファーストガンダムのザクマシンガンを彷彿させる

ヘビーマシンガンを備えています。

 

 

小型化された機体に対してやや長めのビームサーベルを構えるデナン・ゾン。

格闘型モビルスーツとして開発された本機には、ショットランサーと並ぶ主武装と

なります。

 

 

ショルダーアーマー。こちらも、ファーストガンダムのザクを彷彿させるスパイクが

付いており、タックルで敵機にダメージを与えることを想定しています。

 

 

デナン・ゾンが量産機であると同時に、高級機であることを示すデュアル・カメラ

(ツインアイ)。逆襲のシャアの時代までのジオン系モビルスーツに見られた

モノアイ(一つ目)を量産機に採用せず、ガンダム系モビルスーツと同じく

デュアル・カメラを持つのも、性能に妥協しなかった証左です。

 

 

ビームシールド基部に設置されたヘビーマシンガン。

本機は格闘型モビルスーツということもあり、映画機動戦士ガンダムF91では余り

使用するシーンが少なかった気がします。

但し、スーパーファミコンの某ソフトでは中距離武器としてバンバン撃ってきました。

(笑)

 

 

出力3880kwを誇る、デナン・ゾンのメインジェネレーター。

同時期の連邦軍のRGM-109ヘビーガンの出力が2870kwであることを考えると、

量産機とは言え、破格の出力であったことが分かります。

 

 

革新的高性能な量産型モビルスーツでありながら、非常に扱いやすいデナン・ゾン

は、他のモビルスーツの開発母体にもなりました。

デナン・ゾンのセンサー性能、通信機能を高め、ビームライフルを備えた一般兵用

戦闘型XM-02デナン・ゲーは、汎用戦闘機としての完成度が高まりました。デナン・

ゲーは通信機能が向上したことで、準指揮官用機としても使用され、劇中でも

ザビーネ・シャル中尉の愛機ベルガ・ギロスが損傷した後は、大隊長機としてデナン・

ゲーに搭乗していました。

また、デナン・ゲー用のビームライフルは、更に精度と射程出力を高め、新系列の

指揮官用機ビギナ・ギナ、ダギ・イルスのビームライフルが開発されることになり

ました。

一方で、偵察用モビルスーツとして、デナン・ゾンをやや小型化し、デナン・ゾンと

同系のショットランサー、デナン・ゲーのビームライフルを元に小型化したビーム

スプレーガンを備えたエビル・Sが生まれています。

更に、デナン・ゾンのコンセプトを承継した指揮官用格闘型モビルスーツとして、

XM-04ベルガ・ダラス(ドレル・ロナが愛用)、出力を強化した指揮官用戦闘型

モビルスーツXM-05ベルガ・ギロスが登場しました。

 

 

映画機動戦士F91の冒頭では、ファーストガンダム第1話を彷彿させるように、3機の

デナン・ゾンがコロニーの隔壁を破壊して侵入してくるシーンが描かれ、まさにデナン・

ゾンによって新たなガンダム神話の幕が開けたことを示していました。