中断していたドイツ空軍のメッサーシュミットBf109G-6の完成録を再開します。
独ソ戦開戦後、主に東部戦線で作戦したドイツ第52戦闘航空団は、前人未到の
352機撃墜ハルトマン中佐、275機撃墜のギュンター・ラル大尉等を輩出した
精鋭部隊でした。
ハルトマンと共に300機撃墜クラブに立つゲルハルト・バルクホルン大尉が、
クルスク戦車戦終了後の1943年9月以降に第Ⅱ飛行隊(Ⅱ/JG52)司令就任
して搭乗したBf109G-6の初期型で、本来はエルラ社の生産ラインでBf109G-5
として完成予定だった機体とされています。
コックピット左側には、バルクホルンの妻、クリストルの名が書かれています。
この頃、ハリコフ南部に同飛行隊は展開していました。
本来、第Ⅱ飛行隊司令のマーキングは、黒い三角形(シェブロン)を重ねた
ものですが、バルクホルンはそこに好きな数字の5を記入しています。
バルクホルン大尉は1945年1月までⅡ/JG52の司令を務めた後、東部戦線を
離れています。