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銀さんと卓球のブログ

約3年ぶりにややリニューアルしました。
卓球やゲームなどの話題を中心になんとなく語りますが、雑談多めです。
気分によって一人称が変わりますが書いてる人は同じです。

さて、前回の話ではグルー効果は揮発性による原因は一部であるといいました。

 

では主体となる原因は何なのか?

 

それを今回お話していきます。

なお、今回は少し化学の知識がないと理解できない部分がありますので難しいと感じた方は読み飛ばしてもらって結構です。目安としては高校化学程度の知識です。

それでは始めます。

 

基礎理論編2~膨潤によるアプローチ~

2か月ほど前に僕はかつてニッタクから発売されていた補助剤であるスピードアクセルを入手し、遊びの目的で使用しました。

やっぱり気持ちいいですね、はい。

 

スピンアトップ・スピンアトップ・スピンスピンスピン

 

こんなことを思ってしまいましたw(このネタがわかる人はある程度僕と年齢が近いと思います)

 

そんなことはさておき…

何か代用品を探すヒントになること書いてないかな…なんて思いながらスピードアクセルのパッケージを眺めてみました。

 

これがスピードアクセルのパッケージです。まあいろいろ書いてあるんですが…

成分:オイルといわれてもオイルだけじゃどんな物質なのか特定できませんし、かといって右下に書いてある第4類第三石油類というだけでは1気圧温度 20℃で液体であって、引火点が 70℃以上 200℃未満の液体ということしかわかりません。第四類第三石油類なんて探せばいくらでも出てきます。

 

しかし、よく見てみると用途:卓球用ラバー膨潤用と書かれています。

膨潤とはなにか?これが今回のテーマです。

 

~膨潤とは?~

卓球のラバーのスポンジの主成分は天然ゴムや合成ゴムです。実はラバーシートもスポンジも主成分はほぼ同じなわけです。天然ゴムは化学的にはポリイソプレンを指し、合成ゴムはいくつかあるのですが、卓球ラバーに使われる合成ゴムはイソプレンやブタジエンです。ゴムというのはイソプレンなどの分子が網目状にいくつもつながってできています。その網目状の隙間の部分に油などの相性の良い液体が入り込むことによってゴムが膨れあがり体積が大きくなります。別に油とゴム分子が結合してるわけではありません。この現象を膨潤というのです。

油が入り込んでるだけですから油が気化したりしてどこかに飛んで行ってしまえばゴムはもとに戻ります。(厳密には元通りになってるわけではない)これが時間がたったらグルー効果がなくなる理由です。

 

ラバーのスポンジ面を膨潤させることによってスポンジの体積を大きくし、それによってシート面が引っ張られてテンションがかかる…これがグルー効果の主な原因だった訳です。それに揮発性によるスポンジ内気泡の気圧増加も相まって生み出されるのが一般的にグルー効果と呼ばれる現象なのです。

 

ではここで疑問が起こります。同じゴムなのになぜシートは膨潤しないのか?普通に考えればスポンジ面にしみ込んだ油はスポンジを通過しシート側に到達してシートを膨潤させてもおかしくないはずです。シートもスポンジと同じように膨潤してしまうとテンションはかからなくなるはずです。

結論から言うとシートも膨潤します。

http://shirotatsu.blog.jp/archives/4910721.html

こちらの記事を参照するとわかるのですが、シート面だけに油を塗るとシートが膨潤し体積が大きくなりスポンジ面を内側に反り返ってるのがわかります。しかしスポンジ面だけに油を塗ればシートを内側にして反り返ります。この原理は単位表面積当たりのゴムの量の差で説明できます。スポンジってシートに比べればスッカスカで単位表面積当たりではゴムの量は圧倒的に少ないです。単位ゴム質量当たりの油の量が多いとより膨潤するわけです。例えば、1グラムのゴムに対して油を1ミリリットルつけるよりも10ミリリットルつけたほうが膨潤する訳です。

ちなみに、単位体積当たりのゴムの量を多くすると硬いスポンジとなり、ゴムの量を少なくすると軟らかいスポンジとなります。これが軟らかいスポンジの方がグルー効果が大きい理由です。

結局シートよりもスポンジの方が膨潤して体積が大きくなるからシートを内側にして反り返り、テンションがかかってるわけです。

 

では、どんなものが補助剤の効果が高く、代用品となりえるのか?

探すべきものは「よりゴムを膨潤させやすい液体」を探せばよいのです。

 

先ほどゴムと相性がいい油がゴムの中に入り込むと書きました。ここで相性がいいとはゴムと混ざりやすい油という意味です。水と油は相性が悪く混ざりません。それはなぜか?極性が違うからです。

極性とは原子同士の結合の非共有電子対の偏りによって生まれます。この話を完全に理解するには電気陰性度の話から始めないといけないのですが今回は省略します。

詳しくはhttp://ameblo.jp/rx136z/entry-12268986411.html

こちらに書いておきました☆

ここで使いたかったためにこの記事を書いたのです。

一般的に水は水素結合もあるうえ電子的な偏りが大きい=極性が強い物質です。一方油は電子的な偏りがないあるいは小さい=極性がないあるいは小さいため、水と油は混ざりません。 極性の近いものがよく混ざり、遠いものは混ざらないということが一般的に知られています。ということはゴムの極性と近い液体を探せばグルー効果が高いということになります。

 

では極性はどうやって調べればいいのか?

この話は次回に回します。

 

それでは今日はこの辺で!

皆さんお久しぶりです。

今日は皆さんが知りたいであろう補助剤の話をします。

本当は基礎理論を踏まえたうえで僕が実験してどんなものが最も補助剤効果があるということを確かめてブログに書きたかったのですが、僕の予定等がなかなか忙しくてですね、実験をするような余裕がないため、今回は補助剤の原理等を解説したうえでどんなものを探せばいいのかというような方針だけ皆さんに伝えたいと思います。

 

また、全部いっぺんに書くと長くなるので何回かに分けて書きたいと思います。それでは始めます。

 

基礎理論編1~揮発性によるアプローチ~

まず最初に当ブログにおける用語の定義をしておきます。 

 

スピードグルー…ラバーのスポンジ面に塗ると弾みを向上させる成分を含み、それ自身に接着能力をもつもの。

補助剤…ラバーのスポンジ面に塗ると弾みを向上させる成分を含み、それ自身に接着能力がないもの。

 

この定義よりスピードグルーと補助剤の違いは接着能力の有無のみとされます。よくスピードグルーと補助剤の違いについて揮発性の有無や有機溶剤と無機溶剤の違いで区別している記述が複数のサイトで見られるのですが、はっきり言ってそれらは間違いです。理由は後程説明します。スピードグルーも補助剤も弾みを向上させる原理は同じです。

 

とりあえず当ブログでは補助剤の代用品を探すことを最終目標として理論を進めていきます。

 

では本題に入ります。

Wikipediaの卓球のページでスピードグルー・補助剤についての記述を見てみると、以下のように書かれています。

【スピードグルー】

ラバーとラケットを接着するための有機溶剤性接着剤の一つ。一般の接着剤よりも有機溶剤を多く含んでおり、ラバーに塗るとスポンジの中で揮発して、スポンジが膨張する。この状態でラバーをラケットに貼ると、スポンジの膨張分だけシート面が横に引っ張られるため、常にゴムに負荷がかかった状態となる。反発力と摩擦力が高くなり、金属音と呼ばれる高い打球音になる。スポンジが柔らかくなるため、シートが少し硬くなっても全体としては柔らかくなる。ただし、常にゴムに負荷がかかっているため、一般の接着剤を使用した時よりもラバーの劣化が速い。

【補助剤】

有機溶剤を含む接着剤の使用が禁止されたことで、毒性のない水溶性接着剤(主成分は水、天然ゴム、アクリル)が普及したが、スピードグルー禁止を見越して、ブースターとも呼ばれる接着力の無い補助剤や水溶性グルーが卓球用品メーカーから発表されるようになった。

スピードグルー同様、補助剤を使用した状態の方が、未使用の状態よりも弾性と回転量に優れ、有機溶剤を含まず鉱物油を主成分としているので取り扱いが比較的容易で効果が持続しやすい、といったメリットがある。一方で、揮発性が低いのでラバーを剥がしての塗り直しが効かない、スピードグルーのような鋭いレスポンスを補えない、塗ることによって重量が重くなる、といったデメリットがあった。

(2017年5月19日閲覧)

 

さて、ここでキーワードとなるのは揮発性についてです。

スピードグルーの説明を見る限り次のような現象が起こると書いてあります。

揮発性成分をスポンジに塗る

スポンジ内の無数の気泡に揮発成分が入る

揮発成分が気泡の中で気化し、気泡が膨らむ

スポンジ全体が膨張するがラバーシートは膨張しないのでこの状態でラケットに貼るとラバーシートが引っ張られた状態になり、テンションがかかった状態になる

弾みの向上

 

とりあえずこんなことが起こっていると。

10年ほど前にJUICからラバーのスポンジ面に空気を高い圧力で入れてグルー効果を出す…という商品があったため、確かにこの理論は正しいことが裏付けされます。が!この理論だとWikipediaに書いてある補助剤の原理の説明がうまくいきませんよね?

仮に揮発性による原理でグルー効果が生み出されているとすれば、揮発性が低い補助剤では効果は期待できません。それに補助剤を重ね塗りすることによって効果が上がるという現象をこの理論で説明するにはやや無理があります。JUICの製品によって得られたグルー効果もほんの1時間程度で切れてしまい、実用的ではありませんでした。要するに気泡の中に高い気圧の空気があってもすぐに抜けてしまうことがJUICの製品によって証明されているのです。

 

以上より揮発成分による気泡内の圧力増加によるスポンジ膨張はある程度の効果は生み出すものの、メインの効果として考えるには力不足である、という結論が得られます。つまり、グルー効果は揮発性による効果によって生み出されている部分があるものの、それ以外の原因による効果によって生み出されている部分のほうが大きいということが言えると思います。

 

ではそれ以外にグルー効果を生み出している原因は何なのか?

この話は次回に書きたいと思います。

 

それでは今日はこの辺で!

今日はちょいと電気陰性度について書きたいと思います。

何で今日この内容について書こうかと思ったかというと…まあ内緒です(笑) 

いや、一応理由は有るんですよ、ハイ。のちに皆さんにはお判りいただけると思います。

それなりに難しいと思うのでスルーしていただいても全然結構です。

 

電気陰性度って何?

 

多くの皆さんがご存じないのではないでしょうか。

一応高校化学をかじった人であればわかるとは思うのですが一応おおざっぱに解説させていただきます。

 

基本的に物質というものは原子が結合したものが多いのですが、その結合には電子が大きくかかわっています。

原子は陽子、中性子、電子の三つから構成されています。

陽子と中性子で原子核という核を形成し、その周りを電子がまわっています。イメージとしては原子核が太陽で、電子は地球です。

原子核の周りをまわっている電子のうち結合に利用される電子のことを価電子といいます。

また、デンマークの学者ポーアが提唱したモデルでは、原子核の特定の場所にしか電子が存在できないと考え、それを電子殻と呼んでいます。電子殻には名前がついており、原子核に近いものからK殻、L殻、M殻…としています。さらに、K殻には1個の、L殻には4個の副殻という電子の箱のようなものがあるのですが、1個の副殻に電子が1個しか存在しない場合にそれを不対電子といいます。原子同士の結合の際には副殻を重ね合わせ不対電子を出し合います。これによって生じる電子対を共有電子対といい、これを互いの原子核が引き合うことで2原子間がつながり結合となります。

ちなみに原子間で共有されていない電子対を非共有電子対といいます。

元素が異なると一般に共有電子対を引っ張る力は異なります。これを数値化したものが電気陰性度といいます。これが今日の本題です。

 

電気陰性度が各元素によって異なるために共有電子対はどちらかの原子に偏った場所にあることが多いです(偏ってないこともある)。

共有電子対に偏りがある結合の場合、極性があるという言い方をします。このことを頭に入れておくとちょっといいことがあるかもしれないです…

 

それでは今日はこの辺で!