山田和樹&東京芸術劇場 交響都市計画
水野修孝/『交響的変容』
日程
2026年5月10日(日)12:00開演
(11:00開場 16:30終演予定)実際の終演は16:45前後
(第1-3部80分/休憩45分/第4部前半50分/休憩15分/第4部後半80分)
会場 東京芸術劇場 コンサートホール
水野修孝/『交響的変容』(1962-87)
第1部 テュッティの変容 (1978)
第2部 メロディーとハーモニーの変容 (1979)
第3部 ビートリズムの変容 (1983)
第4部 合唱とオーケストラの変容 (1987)
指揮・プロデュース
山田和樹 [東京芸術劇場 芸術監督(音楽部門)2026年4月就任]
管弦楽 読売日本交響楽団
合唱 東京混声合唱団、栗友会合唱団
(合唱指揮:栗山文昭、碇山隆一郎)
太鼓 林 英哲
ティンパニ 武藤厚志(読売日本交響楽団 首席奏者)
ソプラノ 熊木夕茉
総合監修 水戸博之
賛助出演
東京音楽大学
(指揮:三河正典、三原明人、佐藤和男、杉原直基、柏木大輝、坂寄楽友、伊丹悦洋、笹田悠翔)
青山学院大学グリーンハーモニー合唱団
慶應義塾大学混声合唱団楽友会
東京大学柏葉会合唱団
強烈な演奏会、下記の通りの異様な大編成、和太鼓、ティンパニーソロも客席の一部を使って行われ、伝説の超大作というのも、看板倒れではありませんでした。90代の作曲家も臨席、終演後に盛大な拍手を受けるとともに、山田和樹が紙吹雪を仕込んで自ら撒くという、この人らしい、やりすぎ感もありながらですが、S席17,000円の特別公演で完売であり、大成功と言って間違いないでしょう。
山田和樹が東京芸術劇場の音楽部門の監督に就任、最初の大きな企画が今回のコンサートですが、今も上演され続けている歌劇 天守物語の作曲家である水野修孝、山田は日フィルでも交響曲を取り上げており、新作である6番のスコアも先日受け取ったそうで、かなり肩入れしていて、自分が作曲しているような感覚をスコアを読むと感じるそうです。しかし、モンテカルロ管、バーミンガム市響、次はベルリン・ドイツ響の音楽監督・首席指揮者、ボストン響、シカゴ響、ベルリンフィルへの客演が続き、日本国内でも日フィル、読響、N響を定期的に振り、さらに横浜シンフォニエッタ、そして合唱関連団体との関係も深く、どう想像しても超過密スケジュールのはずですが、こんな企画をやり遂げるのであるから、その行動力、実行力は大したものです。ほかの日本人指揮者で匹敵する人はいないのでは?たまに上滑りする言動を行うのがキズ(笑)ですが、スコア読解力、指揮テクニックも大したもの、込み入った曲ほど実力を発揮するタイプですが、この巨大な作品でもその力はいかんなく発揮されていました。
下記のような内容の曲ですが、鉄人・林英哲は健在、もう70代では?ティンパニーの武藤も割れるのではないかと心配するほど、強烈なソロ。錯綜する合唱、第3部だけなら単独でも上演できそうですが、それ意外の曲は通常は無理、特に第4章は巨大過ぎる。マイクが立っていたし、NHKもインタビューなどを行っていたので、何らかの形で事後的にもチェックできると思いますが、それが楽しみです。
マーラーの千人交響曲だけでなく、記念にはこの作品を上演しても良いのではないかと思えるほど、インパクトのあるコンサートでした、では。
<曲の概要>
第1部:テュッティの変容(約24分)
中間部に弦楽器の部分をはさんでオーケストラの全合奏の大規模なサウンドの変容を追求
第2部:メロディーとハーモニーの変容(約20分)
弦楽器を中心としたメロディーとハーモニーの変容を通して抒情的な可能性を追求したもの
第3部:ビートリズムの変容(約27分)
アフリカ起源のリズムを基盤に、ジャズ、ロック的語法を融合。中間部には和太鼓とティンパニによる長大な二重奏が挿入
第4部:合唱とオーケストラの変容(約116分)
無調から調性への推移を軸に、ヴォカリーズとテキスト歌唱が交錯する。東南アジア各国の民謡や宗教的文言が複数の合唱隊により多層的に展開される。空間演出・多指揮者体制・ポリテンポが特徴的
第1章「予感」
無調によるヴォカリーズで始まる序章的部分。グリッサンドやクラスターが渦巻き、原爆の予兆的世界観を暗示している。
第2章「核と原爆への恐れ」
フーガを中心に、「人類は果たして原爆から身を守れるか」など詩が展開。クラスターと多声部処理が特徴。
第3章「原爆の章」
追分風の旋律によるヴォカリーズが複雑なポリフォニーを形成し、原爆投下と死の記憶が爆発的に描かれる。テキストは「皆死んだのだ」など直截的な語が登場する。
第4章「キリエとカオス」
冒頭に「Kyrie eleison」によるフーガが置かれ、途中から6群の合唱が移動し東南アジア諸国の民謡を別々に歌唱。3群のオーケストラも交錯し、最大9名の指揮者が指揮する。
第5章「新しい生命と喜びへの歌」
法華経、ミサ通常文、作曲者自作の詩が交錯する。
第6章「無常観と祈り」
法華経の再現、ゲーテ『ファウスト』の終結詩、ミサ文「Dona nobis pacem」による終末的祈りが重なり、全体は静かに閉じられる。
(全席完売)
S席 17,000円(8,500円)
S音かぶり席 16,000円*(8,000円*)
A席 15,000円(7,500円)
B席 13,000円(6,500円)
C席 11,000円
D席 9,000円


