2024/1/21(日)15:00開演
トッパンホール ニューイヤーコンサート 2024

出演者
日下紗矢子(ヴァイオリン)
ペーター・ブルンズ(チェロ)→ 遠藤真理
フローリアン・ウーリヒ(ピアノ)

 

メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.49
シューマン:子供の情景 Op.15
シュルホフ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲

→ シューマン:ヴァイオリン ソナタ第1番 
ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 Op.8

 

ニューイヤーコンサートといっても、1月下旬に入っているし、曲目もどうもそんな感じもないところがトッパンホールらしいところ。ペーター・ブルンズがドイツ出発直前に体調悪化したとのことで代役は読響主席チェロ奏者の遠藤真理。曲目もシュルホフは取りやめでシューマンのヴァイオリンソナタ1番となりました。

 

メンデルスゾーンとブラームスの各々1番の三重奏曲というメイン級が二曲並んだプログラム。メンデルスゾーンでは日下のピンと張ったヴァイオリンが素晴らしい、遠藤との掛け合いも息があっており、とてもケルビーニにパリで聴いて貰うために作曲した10代の作品とはとても思えないこの作品の魅力を余すところなく伝えてくれました。続いてはシューマンの子供の情景、ピアノはフローリアン・ウーリヒ。ウーリヒは近年日下と共演が多いそうですが、初めて聞きました。手堅い作為のないピアノで好感が持てました。そして休憩後はシューマンの1番のヴァイオリンソナタ。若干ヴァイオリンが走ってしまうところがあったものの、ここでもピンと張った糸のように緊張感は持続していました。演奏後、日下が一寸悔しそうにしていたので、何か不本意のところがあったのかしらむ。最後はブラームスの1番。こちらはメンデルゾーンでの長所が少し裏目に出たきらいもあるかな。ウーリヒのピアノが良いバランスで支えていただけに少し残念。とは言え、それは高いレベルでの話であって、今回のニューイヤーコンサートを大いに楽しめました、では。