第366回定期演奏会

2024/1/13 (土) 14:00開演

会場:東京オペラシティ コンサートホール

 

指揮:沖澤 のどか
ピアノ:黒木 雪音

Nodoka Okisawa, Conductor
Yukine Kuroki,Piano

 

シューマン(ラヴェル編曲):謝肉祭より
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54

カプースチン 8つの演奏曲会用エチュードより第1曲
ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」第1組曲、第2組曲
R.Schumann: Carnaval, Op.9 (arr.M.Ravel)
R.Schumann: Piano Concerto in A minor, Op.54
M.Ravel: Daphnis et Chloé Suites No.1 & No.2

 

年末年始から政治不祥事、大地震、大規模事故、火事 etc.良くない出来事が多い(株高が唯一前向きなことかしらむ)ですが、個人的にも元旦夜に痛風が大爆発し、右足甲が腫れ上がり、歌舞伎公演や3連休の予定していた台湾旅行を諦める事態で落ち込んでおりました。

 

ということで、2024年のスタートはシティフィル定期で、沖澤のどかの指揮でした。シューマン・ラヴェルのラインで考えられたプログラム。シューマンの謝肉祭はニジンスキーのために全曲管弦楽曲化されましたが、現在残っているのは4曲のみ。ラヴェルらしい楽器の使い方などは興味深いものがありますが、作品そのものがそこまでの面白味はないというのが正直な感想です。続いてのシューマンのピアノ協奏曲は黒木雪音がソリスト、以前チャイコフスキーの1番を聴いたことがありましたが、その際はあまり良い印象はなかったのですが、今回は達者なピアノで、確りと音を鳴らせ、パッセージもクリアで聴かせるピアノでした。アンコールはカプースチンのエチュードでした。

 

メインはダフニスの第1組曲と第2組曲。近年ではソヒエフ・N響の驚異定な名演が強く印象に残っています。沖澤の指揮は楽譜を読み込み、ところどころでおやっと思わせる個性的なアーティキュレーションが聞かれましたが、基本的には真っ直ぐ真面目な音楽。あの指揮だとオケは弾きやすいでしょうね。テンポアップの場面はダイナミックレンジが拡く心地良いのですが、今回はシティフィルの金管がコケたのが残念。最後までそれが足を引っ張ったようでしたが、第2組曲のフルートソロは見事で、本日最大の収穫でした。

 

体調養生しつつ、徐々にまたコンサート、落語・講談、歌舞伎を観聴きしたいと思います、では。