第1936回 定期公演 池袋Cプログラム
2021年9月11日(土)開場 1:00pm 開演 2:00pm(休憩なし)
東京芸術劇場 コンサートホール

 

バルトーク/組曲「中国の不思議な役人」

バルトーク/管弦楽のための協奏曲

指揮:パーヴォ・ヤルヴィ

NHK交響楽団

 

今シーズンからCプロは休憩なしの60~80分のプログラム編成。金土の2公演ですが、主に金曜日19時30分スタートにして平日なかなか行けない人を取り込もうとする戦略。短か過ぎるという方には室内楽が前に披露されるので、これは一つの戦略でしょう。ホールの貸し時間の関係で難しいと思いますが、中国や欧米のように20時スタートのコンサートがあれば小生は嬉しいのですが、今回の試みは一つの挑戦かと。但し、2日目の土曜はあんまり関係ないですが(笑)。

 

短期間の隔離が特例で認められたかわりに、かなり厳しい接触制限が課せられたヤルヴィ、その影響でステージへの登場が、先ずは管楽器から、そしてヤルヴィを先頭にして弦楽器群が入場と言う変則パターン。ほとんど意味がないと思いますが、厳しい接触制限のための措置のようです(一寸滑稽)。

 

中国の不思議な役人はバレエ音楽で普通であれば50分弱でしょうか。不道徳な内容の台本なので上演が厳しく、それを見越してバルトークが前半の音楽を上手く纏めたのがこの組曲、だいたい23分位でしょうか。少女に色目を使わせて引っ掛かった老人と学生が騙されて徒党に首を刎ねられるが、中国の役員はどうしようといつまでも追いかけ追いかけてくるが、その少女が最後に抱きしめてあげると息を引き取ったというのが大雑把な内容です。

 

ゴリゴリの弦とトロンボーンが大活躍する曲で青髭公に通じる音楽で、N響の面々も力演ながら、3階席で管楽器はそれなりなのですが、弦の音が届かない(からだに刺さらない)。芸劇の銭湯音響に邪魔されてしまったか。後半のオケコンも同様。しかし、こちらは木管、特にファゴットの活躍が聴きどころ。金管群も良い仕事をしていました。芸劇は本当に聴く場所が難しい。ヤルヴィの指揮自体はツボを押さえた機能的な音楽作り、個人的にはもう少し大雑把でも良いので暴力的な響きも欲しかったところ。今日の整然スタイルはクリーヴランドとかそういうところでメスト辺りに任せて良いのでは。

 

帰宅する前に西武のデパ地下へ。サラダと神戸観音堂のチーズケーキを購入して帰宅しました、では。