2021年7月2日(金)19:00 サントリーホール 大ホール

第956回サントリー定期シリーズ
指揮:チョン・ミョンフン(名誉音楽監督)
― ブラームス 交響曲の全て ―
ブラームス/交響曲第1番
ブラームス/交響曲第2番

 

チョン・ミョンフンのブラームスチクルス、この7月と9月に分けて、各々3回をオペラシティ、サントリー、オーチャードで演奏する。今日は前半の1番、2番のサントリーホール公演。ちらほら空席はあるものの、ほぼ満席。小生もチョン・ミョンフンの演奏会は姉のキョンファとブラームスのコンチェルトを共演したコンサート以来。

 

東フィルの定期はチョン・ミョンフン以外は行っておらず、今日も1回券を購入。1階17列目しかとれず音が一寸遠かったのが残念。今回のブラームスは熱はあるものの表現そのものは割りに素直で、ティンパニーなどもマレットを柔らか物を使わせていたのか、そこまでアクセントにはならず。しかしオケの指揮者に対する共感度は極めて高いことは一目見てわかるほど。前半の1番は第2楽章でのホルンの外しは痛恨だったが、第4楽章の充実度は聴き応えあり。ソロでは2番も含めてオーボエのトップが良い仕事。2番は逆にホルンが上手く、第2楽章などはなかなかのもの。1番よりも2番の方が燃焼度が全体的に高めで、ここでも第4楽章は密度の濃い音であったと思います。

 

チョン・ミョンフンの表情からは2番が快心の出来栄えだった様子。拍手も盛大で指揮者もオケを称えていました。オケメンバーがはけてからソロカーテンコールかと思いきや、チョン・ミョンフンと共にオケメンバーも再度ステージへ。オケメンバーは普通直ぐに着替えて直帰するのが常なので極めて珍しいですね。今日はかなり高かった期待には届かなかったものの、観客のマナーも良く、全体としては是とするものでした、では。