昨年3月は菊之助の千本桜の意欲的な公演が中止になりましたが、あれから1年経過したのですね。今回は大河ドラマ麒麟が来る(小生は身視聴)に掛けて光秀ものを採り上げました。冒頭亀蔵のユニークな解説があり、そのまま芝居に入りました。

 

菊之助、女形の方が惹かれることが多いですが、今回の立役の光秀は良かった。特に後半の屈辱感からの怒りのこみ上げる過程、菊之助の真面目な実直な性格とも重なり、真実味がありました。春永の彦三郎も劇場に響き渡る声で短慮な主人を見事なものでした。梅枝、新悟の若手女形の出番は少ないものの、進境著しいものがありました。今回は2階席4000円で観たのですが、国立劇場は下手な1階席よりも少し後ろでも2階席は結構近くに見えるし、且つ全体も俯瞰できるので気に入っています、では。