第1884回 定期公演 Bプログラム
2018年4月25日(水) 開場 6:20pm 開演 7:00pm
サントリーホール
ベートーヴェン 交響曲8 ヘ長調 Op.92
ベートーヴェン 交響曲7 イ長調 Op.93
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
NHK交響楽団
片岡仁左衛門の一世一代の太平次・大学之介を観るために、上海から2日間戻りましたが、前日に壮年の活躍を見せるブロムシュテット指揮のB定期を聴きました。A定期の幻想は想像通り様々な意見・感想があるようでしたが、C定期のピレシュとのベトP4は絶賛の嵐ですね。
ブロムシュテットのベートーヴェンは、中高生の頃のN響との初回の7番の名演をFMで録音して繰り返し聴いていました。7番はブロムシュテットの大の得意曲というか、相性が良いようで、様々な機会に聴くことができましたが、上記のN響の放送とバンベルク響との来日公演にとても感銘を受けました。いつも共通なのは、第1楽章冒頭の和音のずっしり感のある鳴らし方、これ大好きです。この曲でここをサラっとやられてしまうとガッカリしてしまいます。ドレスデンシュターツカペレとの全集録音は音楽そのものを聴かせる意味で大変な名演だと思っていますが、7番はその中でも出色。近年のライプチィヒとの全集録音はテンポは概して速く、各所の細かい処理もまるで異なっていますが、版の違い以上の解釈の問題も大きいようですね。今回の7番も90歳とは信じることができない爽快で推進力がある名演。第1楽章の冒頭から密度の高い音がN響から引き出され、第2楽章はアタックで入り、最後のヴァイオリンのピツィカートの処理などは独自のもの、単調になりがちな第3楽章も音量調整や微妙なアゴーギクでこちらもニヤリ、第4楽章は和声をうまく処理し推進力も十分でした。オケも指揮者への献身的な姿勢ではありましたが、やや管が調子が悪かったですね。総合的にはバンベルク響との演奏が最も素晴らしい思い出ですが、テンポは速く壮年ではあるものの、流石に年齢的にリズム処理が数年前に比べると少し弱くなってきているブロムシュテットのいよいよ最晩年期の演奏に接せることができて聴いた甲斐がありました。
8番の演奏は、そのリズム処理がなかなかうまくできなかった印象、オケへの指示も以前に比べるとどうしても曖昧なところもあるので、一瞬つんのめる場面もありました。モダンオケの生演奏で8番から感銘を受けるのは意外に少ないのですが、いかにブロム翁でも8番は難しいのか。。。自宅で聴き返したライブツィヒとの録音でも同じ印象なので最近の特徴なのでしょう。
では。
