92歳、天寿とは言え沢山の方が惜別の言葉を呈しておられます。

私もウィーンフィルとの最後の来演のシューベルト2番、大変感銘を受けました。

私自身はFM放送でウィーンフィルとのザルツブルグでの幻想交響曲のライブを聴いて、そのあまりのもの名演に衝撃を受け、そこから様々な音源を探すようになりました。

 

私のプレートルベスト5(と言っても思いつきですが・・・)

① 幻想交響曲 VPO (ザルツブルク&パリライブ、青盤)

  スタジオ録音ではボストン響が素晴らしいですが、その後のウィーン響がハズレ。

  このウィーン響との録音が良ければな~、惜しい。

② ラフマニノフP3番

  ワイセンベルクのソロですが、このオケが良い。ブロンフマン、ゲルギエフ、ウィーンフィルの

  東京ライブがベストではあるものの、スタジオだと総合点で上位を争う出来栄え。

③ プッチーニ 歌劇トスカ 、ビゼー 歌劇カルメン

  過去の評価で一番違和感があるのはこの演奏。デ・サーバタに比べて何とかといつも

  プレートルの指揮にいちゃもんが付けられていて、憤怒していました。爆発力、ヴァイオリン

  の微妙なリタルダント、単なる個性的という言葉で片付ける批評家が多いこと。

  マリア・カラスがカルメン(こちらも名演)やコンサートでプレートルを重用してきたことが

  その魅力の何よりの証明でしょう。カルメンは文句なし、クライバーのウィーンライブと

  並ぶ名演、ゲッダも良いし。

④ プーランク

  EMIへの一連のプーランク録音、大々的に受けることはないでしょうが、これは偉業。

  録音史に残る業績。

⑤ ワルトビューネ

  ベルリンフィルとの数少ない共演でしたが、ここでのフレンチナイトの演奏は強烈。

  カルメン組曲などは興奮の坩堝!

 

他には2回出演したニューイヤーコンサート、何と粋な。

ニューイヤーコンサートで感銘を受けたのは、クライバー、プレートル、アーノンクールのみ。

個別曲で良い演奏はあっても、高名な指揮者たちでも集中して聴くことなどできませんが、

(今年の某Dは特に????)、プレートルは素晴らしかった。

また、最近正規盤で出た、シュトゥットガルト放送響とのハンガリー舞曲がこのシュトラウスと

同じ路線の演奏で秀逸。

 

彼の不幸は、大金持ちであることと、性格的に同じポストを長く務めることができなかったこと。ライブは別としてフランス物でプーランクやルーセル以外、スタジオ録音でドビュッシーやラヴェル、その他小品集でも名演をの残せなかったこと。パリ管などとの小品集は全然面白くない演奏だし、ウィーン響とは一連のライブ録音は聴かせてくれるのに、主席指揮者だった頃のテルデックへの録音は正直つまらない。あ~、勿体ない。

あ~、カプリッチョの演奏も粋だったし、スカラ座とのカヴァレリアルスティカーナと道化師は世評と異なり、これは良い演奏だと思うけどな・・・・。

 

トスカを上海で聴きながら色々思い出していました。

では。