日時・場所:
2016年11月10日(木) 19:00
東京オペラシティ コンサートホール
7:00p.m. Thursday, November 10
Tokyo Opera City Concert Hall
出演:
舘野泉 Izumi Tateno (ピアノ, Piano)
高関健 Ken Takaseki (指揮, Conductor)
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 Tokyo City Philharmonic Orchestra

池辺晋一郎:ピアノ協奏曲第3番
      「西風に寄せて~左手のために」(舘野泉に献呈)
ヒンデミット:管弦楽付きピアノ音楽 作品29 (左手のためのピアノ協奏曲)
シュタール:オーケストラと左手のためのファンタスティック・ダンス
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲

 

この日は所用があり、後半からの参戦。

事前には全く知らなかったのですが、この日は後半から天皇皇后両陛下も観覧されました。

私の座席が意図せず、両陛下から3メートルの位置で、席まで歩かれる通り道沿いでしたので、本当に真横をお通りになりました。コンサート終了後は皆さんに会釈され退出される際、私も思わず起立し頭を下げたところ、最初は美智子皇后、その後に天皇陛下御自身が私の目を見て、ありがとう、と仰って頂きました。何も考えず気楽な服装だったので何だか恥ずかしくなりました。私の席の横は皇宮警察なのかSPの方が座っていました。

 

演奏はシュタールの面白い曲、この人は確かウィーンフィルの第2ヴァイオリンでの名物奏者で確かウィーンフィル来日公演でもこの人の曲が演奏されていましたっけ?

若い頃、ヘルシンキの音楽院でピアノを学んでいたそうで、その時の恩師が館野泉だそうです。世界各国の舞踏音楽(というよりリズム)をモチーフにした作品でした。作曲者自身も招待されていたようで、両陛下の近くに座って、演奏後は起立して館野を称えていました。前半で演奏された曲の作曲家である池辺晋一郎(ダジャレ王)の姿も。

最後はラヴェルの左手協奏曲。やはりこの曲大好きです。過去の実演ではジャン フィリップ・kラールとウゴルスキの演奏がベスト。今日の演奏は80歳なのでテクニック的には少し苦しいところもありましたが、意外にほかの演奏では聞こえてこない音が低音で響いたり、カデンツァの繊細な響きなど曲のすばらしさと共に、館野の演奏にも感服。そう言えば館野の演奏は録音では何度も聞いていますが、コンサートは20数年振りではないかしらむ。確か邦人作曲家のピアノソナタだったかと。アンコールは赤とんぼの変奏曲、抒情的でもあり巧みな編曲とも相まって大変素晴らしいものでした。では。