曲目 マーラー: 交響曲第3番 ニ短調
指揮 パーヴォ・ヤルヴィ
日時 2016年10月6日(木) 19:00 開演(18:20開場)
出演 メゾソプラノ:ミシェル・デ・ヤング
東京音楽大学合唱団、NHK東京児童合唱団
NHK交響楽団
私はマーラーはあまり情念の入りすぎたものは好みではありません。
その意味では、バーンスタインの演奏(DG)のものは余りにも
情緒的過ぎて純粋に音楽を聴くことができません。
マーラーの9番でもイスラエルフィルとのライブが絶賛されていますが、
私自身はインバル(新旧)、ライブではブロムシュテットN響、サロネンなど演奏を
気に入って聴いています。
その意味ではカラヤンのスタジオ録音も嫌いではありません。
前置きが長くなりましたが、ヤルヴィのマーラーは私の好みとなります。
彼のブルックナーは全く共感できないのですが、
N響との巨人は凄みもあったし、ディスクの復活も素晴らしい。
その流れにある3番は大変テンポの速い演奏でしたが、
緊張感もある、素晴らしい演奏であったかと思います。
バーンスタイン、ニューヨークフィルの演奏を好む人は
物足りなかったもしれませんね。
実演では、ベルティーニ都響や初めてのインバル都響の演奏が印象に
残っていますが、この日の演奏はそれを上回る感銘を与えてくれました。
第4楽章以降をしつこくネチネチ演奏されると
只でさえ、異形のこの交響曲が何だか訳がわからなくなってしまうのです。
純音楽的に非常に充実した演奏会でありました。
ヤルヴィは契約が延長されたそうですが、
上海から帰国してもまた聴けると思うと大歓迎です。
それはそうと、少年少女合唱の最前列の幼い女の子が
待ちすぎて疲れたのか嘔吐してしまったようでした。大丈夫だったのかしらむ。
以前にも同じようなことがありましたが、この曲は待つ合唱団の人も大変なのですね。
では。