第784回 定期演奏会Aシリーズ(東京文化会館)
2015年3月18日(水)19:00開演(18:20開場)
東京文化会館
曲目
ワーグナー:楽劇《トリスタンとイゾルデ》より「前奏曲と愛の死」
ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 WAB104 《ロマンティック》
(ノヴァーク:1878/80)
エリアフ・インバル
東京都交響楽団
超弩級の名演に立ち会うことができたことを喜ばずにいられません。
初版にこだわってきたインバルがまさかのノヴァーク版を使用。
第1楽章からソロホルンが素晴らしい響き、
少し古色なのがまた良いですね。
木管も広田、寺本、サトー、長とこのアンサンブルも素晴らしい。
そして弦楽器もビシっとアインザッツも揃い、
精緻なのに魂の籠った野太い音であの響かない文化会館がブンブン唸っていました。
インバルも煽るところがあったり、見得もあるのですが、
基本はインテンポであるので恣意性は全く感じられず。
マーラーのある種模範的な演奏と異なりこのブルックナーはゴツゴツ感も十分。
不思議ですが、6番、7番、9番だとあっさりし過ぎるようにも聞こえるのですが、
3番、4番、5番、8番だとズッシリ感が半端ないですね。
これはフランクフルト放送響との録音でもそうですし、
一連の都響との演奏でも同じことが言えます。
いや~、今日は素直に感動しました。
音楽を身体で受け止めることができて。
ヤノフスキのブル8の出来栄えはどうったのかしらむ?
恐らく今日はインバル・都響を選択して大正解だったと確信しています(笑)。
最初のトリスタンは残念ながら間に合わずでした。。。
↓ こちらはフランクフルトとの初版での演奏。
これも良い演奏ですが、今日は遥かにこれを上回っていました。
エクストンからのCD発売が楽しみです。