2015/3/3(火) 19:00開演 トッパンホール

プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第6番 イ長調 Op.82《戦争ソナタ》
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番 変ロ長調 Op.83《戦争ソナタ》
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番 変ロ長調 Op.84《戦争ソナタ》

スカルラッティ : ソナタ ハ短調 K11
ショパン : 12の練習曲より 第8曲 ヘ長調 Op.10-8

イェフィム・ブロンフマン(ピアノ)

圧巻の一言。
勿論ピアニストで言えばエマールが現在最も信頼するピアニストですが、
所謂上手さ、それも中途半端ではなく孤高の水準まで上り詰めたのが
ブロンフマンです。

95年に録音したプロコのピアノソナタは現在でも
カタログで一番に指が折られるものですが、
その中でも最も充実した戦争ソナタ3曲をトッパンホールで聴けるとは!

ある種暴力的なカタルシスを味わえるこの曲を弾けるだけの人は
そうはいませんが、曲芸にならずにマグマを感じさせる演奏は
滅多に合うことができません。
単に弾けるだけでリストを聴かされると音楽が嫌いになってしまうように
指が廻るだけの人だと単にウルサイだけ。
しかし、全く異次元の世界。
もし聴いたことがない方がおられたらリンク映像の7番3楽章をお聴き下さい。
このトッカータ風の無窮動楽章は聴く者を興奮に導きます。

それにしてもあっという間、恐ろしい。

今日は4列目だったのですが、ブロンフマンはかなりふくよかですが、
指が繊細で長いこと!!!、なめらかな動き。
アンコール2曲の繊細なこと!!、戦争ソナタとのヴィルトージティとの対は見事でした。

いやースゴイものを聴いてしまいました。
(リンクのラフマニノフ3番もこの演奏を聴きましたが、大感激でした)

そのまま歩いて帰宅しようと思ったのですが、
余りに感動したので、舞扇でそばを日本酒を頂きました。
慶樹、山間などなかなか飲めないお酒と大根、そば味噌、かき揚げ、そばを
頂いて演奏を反芻しておりました。
こういうのが一人飲みの醍醐味ですな、では。