秋山和慶 指揮者生活50周年記念演奏会
ミューザ川崎シンフォニーホール

2015年02月11日(水)15:00 開演

ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」 第2組曲
アンコール 売られた花嫁から道化師の踊り

秋山和慶指揮
神尾真由子 ヴァイオリン
東京交響楽団

秋山和慶はこれまで3度ベルリンフィルから客演依頼があったそうですが、
何れも東響との定期などが入っており、その依頼を断ったそうです。
下手をすると器用貧乏、纏め上手とだけ評価されてしまうこともある
秋山ですが、誠実に音楽・楽団に向き合うその人柄を示す話だと思います。

その秋山のデビュー50周年記念コンサート、
ミューザ川崎で開催されましたが、満員御礼・完売でありました。
コンサートの曲目はデビューと同じとのこと。

先ずはブラームスの2番、この曲は音楽監督を務めた
ヴァンクーヴァー響でも良く採り上げていたそうですが、
東響の特性や秋山の指揮スタイルを考えると、3番の方が合っている気もします。
一つ一つを丁寧に描く演奏スタイルは変わらず、
特に奇抜なことはせず、但し響くホールの割には弦がなっていない印象もありました。

休憩後のチャイコフスキーのソリストは神尾真由子。
妊娠しているらしくお腹が相当出ていて、
よくキャンセルせずに出演してくれましたが、
これまで生で聴いた中ではもっとも濃厚な表現のチャイコフスキーで、
ルバート、弱音を駆使、これは痺れました。
以前にも彼女のチャイコフスキーは聴きましたが、
密度が増してこれまで聴いた中では、カントロフの超絶名演と並ぶベスト2です。

そしてダフニス、意外に生で聴く機会が最近ありませんでした。
これは繊細、フルートやオーボエのソロも素敵でしたね~。
弦も高音は透明感があり響いていましたが、
全体としてはなんだか響きかないな~、なぜだろう?
席が悪かったかも。。

秋山は音符が詰まったというか、複雑な音楽であればあるほど
実力が発揮できるタイプの指揮者。
今後予定のショスタコや鉄道関連プログラムは楽しみです。

では。