第1799回 定期公演 Aプログラム
2015年1月10日(土) 開場 5:00pm 開演 6:00pm
NHKホール

フォーレ/組曲「ペレアスとメリザンド」作品80
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26

ベートーヴェン/交響曲 第5番 ハ短調 作品67「運命」

指揮:ジャナンドレア・ノセダ
ピアノ:アレクサンダー・ガブリリュク

1月A定期は先日トリノ王立歌劇場の音楽監督を辞任したノセダが登場。
熱血漢で引っ張Bる力がある指揮者ですね。

12月のデュトワのドビュッシーのペレアスとの繋ぎでしょうか?
それとも偶然?最初はフォーレのペレアスとメリザンドの組曲です。

優しい曲、前月ドビュッシーのオペラを聴いて、
あらすじを認識し、この前奏曲でメリザンド、ペレアス、ゴローの主題を感じると
これまで聴いてきたイメージとはまた一変。
ピュアに管弦楽曲よりもドラマを感じることができました。

今日は人民席でしたが、ノセダのドラマティックな音楽作りと
シルクのような弦の響きがよく伝わってきました。
シシリエンヌ、やっぱり昔から好きだな。

続いてガブリリュクのピアノでプロコフィエフの3番。
鮮やかなテクニック、特に左手のパッセージが明瞭で
あの速さの中で音が粒だって聴こえてきます。
様々なピアニストが取り組むこの名曲ですが、
この聴こえ方はなかなか聴けないもの。
ノセダのムチを打つようなシャープな指揮振りにオケも反応。
聴き応えがある演奏で、これは名演と言って良いでしょう。

休憩後はベートーヴェンの5番。
はやいはやい、冒頭のテーマも全く間をおかずドンドン進んでいきます。
ケレンはないですが、音の密度が濃いので迫力は満点。
あっという間に第1楽想、第2楽章が終わりましたが、
第3楽章に入ろうとしたところで、冒頭チェロパートがグチャグチャに。
直ぐにやり直して再開しました。
こんなミスあるのですね。
テンション高く演奏が終わりましたが、
最初にチェロトップ2人にノセダが握手を求めました(笑)。

ハプニングはありましたが、なかなか充実した演奏会でありました。

帰宅時にはタワーレコードへ。
ポリーニのベートーヴェンのピアノソナタ全集、
マゼールの昔(ベルリン放送響時代)の新世界、モーツァルトのシンフォニー、
コンヴィチュニーの50年代の録音集を購入しました。

では。