2015年1月2日午後3時開演 浅草公会堂

お年玉〈年始ご挨拶〉種之助、米吉

一、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)

五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
    同   二つ玉の場
六段目 与市兵衛内勘平腹切の場

   
早野勘平 尾上 松 也
おかる 中村 児太郎
千崎弥五郎 中村 隼 人
母おかや 中村 芝喜松
百姓与市兵衛 澤村 大 蔵
判人源六 中村 蝶十郎
一文字屋お才 中村 歌女之丞
斧定九郎 坂東 巳之助
不破数右衛門 中村 歌 昇

二、上 猩々(しょうじょう)
  下 俄獅子(にわかじし)

〈猩々〉     
猩々 中村 種之助
酒売り 中村 隼 人
   
〈俄獅子〉     
鳶頭 尾上 松 也
同 中村 歌 昇
同 坂東 巳之助
芸者 中村 米 吉
同 中村 児太郎

新春第一弾は浅草新春歌舞伎、今年は世代交代で松也筆頭に20代が中心の舞台です。
ポップなポスターで目立ちますが、ちょっとやり過ぎかな(笑)

公会堂近くのとんかつ ゆたかで上品な海老クリームコロッケを頂いてから出陣。
公会堂は狭いのであんまり早く行っても仕方ないですが、
浅草だけに周囲は見物し甲斐のあるお店が沢山ありますね。

初日でしたが、最初のお年玉口上、種之助が緊張し過ぎてグダグダ(笑)。
話慣れているのか、米吉手動で御挨拶。

そして名作仮名手本忠臣蔵の5段目、6段目。
早野勘平を松也が演じます。
この人は昨年引っ張りだこでしたが、
声とそのキレが良い、ベテランが演ずる勘平でなく
30歳手前の勘平はリアリティがあります。

周囲の若手に比べると演技力は一段抜けているのは確か。
色気も十分、これは主役を張る人だなと。
已之助は「50両」の響きは良かったですが、堅い・・。
児太郎は姿は少し角がとれてきたかな。

休憩後は猩々、お酒の神様が出てくる楽しい舞踊ですが、
これは隼人が良い姿でした。
ここ1年の成長は目を見張るもの、身体が少しふっくらして安定感が増してきて
台詞廻しも、言葉に引っ張られる状態から脱したようです。
眼の使い方、流し方も○、踊り姿も様になっていました。
種之助もコミカルな動きが得意ですね。
演技力ではお兄ちゃん(歌昇)よりも資質ありと見ています。

そして俄獅子、如何にも江戸っぽい雰因気たっぷりで三三七拍子もあるので
お正月にはピッタリですね。
楽しい舞台でした。

この日は浅草から大塚へ異動、Y夫妻と串駒房でおでんを。
あの大塚居酒屋四天王の串駒の分店だそうで、日本酒が充実のラインナップ。
揚げ物やおでんなどとお酒を堪能させて頂きました。
少し値段は御高目ではありますが、流石のレベルのお店でありました。

帰りは寒かった!!では。

<あらすじ>

一、仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)

 三大名作の一つ『仮名手本忠臣蔵』から。全十一段のうち今回上演されるのは、五段目と六段目。討入りに加わることを願う早野勘平と妻おかるの悲話を中心とした物語で、勘平腹切の場面は名せりふと洗練された演出が哀切を極める名場面です。

二、上 猩々(しょうじょう)
  下 俄獅子(にわかじし)

 『猩々』は、中国に伝わる霊獣猩々が、好きな酒を飲み上機嫌に舞う格調高い松羽目物の舞踊です。そして『俄獅子』は、鳶頭と芸者たちが登場し、賑やかな廓風情を見せます。浅草の地にふさわしい、江戸っ子気質にあふれた粋な舞踊を最後までご堪能ください