2014年10月29日(水)サントリーホール

ショパン/ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11
アンコール ショパン ノクターン 20番

ドヴォルザーク/交響曲 第6番 ニ長調 作品60

下野竜也 指揮
ヤン・リシエツキ ピアノ

今日は出先だったので、そのまま失礼して市ヶ谷からサントリーホールへ。

リシエツキ、19歳。
グラモフォンからショパンのエチュードを出したり(ポリーニ以来!!)、
モーツァルトのコンチェルト集を出したりと既にメジャーな存在。
寡聞にして演奏を録音も含めて聞いたことがありませんでしたが、
これが素晴らしい演奏で驚き。

ショパンのこの曲は第1楽章が盛り上がって、後はみたいな演奏が多いのですし、
オケもルーティンワークになる典型的な曲で普段は回避するのですが、
今日は聴いて良かった!!
音が粒だってきらびやかで、何と言っても流れが美しい。
そう、正に若者の音楽、もう忘れてしまった(笑)。

第1楽章もなかなかでしたが、第2楽章の繊細さ、第3楽章の躍動感、
(結構、第3楽章ウルサイ演奏が多いこと!)
全く集中して聴くことができました。
下野のサポートも素晴らしい、N響の演奏も充実。
流石・・・3月のオペラシティのショパンリサイタル、3000円で行きたかったのですが、
他のコンサートか歌舞伎と重なり断念しましたが、勿体ない。
あーあ。

そしてアンコールの夜想曲、この曲はショパンP2の旋律が活かされていますよね。
そこまで考えていた上でのアンコールだとすれば、ウーン、やるな!!






休憩後はドヴォ6番、生で聴くのは初めてです。
CDでは輸入盤でクーベリックのバイエルン放送響、BPO、
そして最新録音のビエロフラーヴェク、チェコフィルのロンドン盤で聴いておりましたが、
プログラム解説を読みながら聴くとなかなか面白い曲ですし、
それに合わせた下野・N響の演奏も押し出し強く、楽しめました。

ハンス・リヒターからの依頼でウィーンフィルで初演しようとしていたようですが、
スラブ舞曲で人気者となった作曲家は本丸での初演ということで、
ベートーヴェンやブラームスを多分に意識して、交響曲の体裁を確りと整えて
そこに自分の個性を第3楽章中心に入れたというもの。
なるほど、第2楽章はベートーヴェン第9の第3楽章の音型にソックリ、
第4楽章冒頭はブラームスの交響曲2番の第4楽章冒頭にソックリ、
第1楽章主題をユニゾンで弾かせるところや、第3楽章の2/3のリズム舞曲は
ドヴォルザークお手の物。
結局ウィーンでの初演はならず、プラハで演奏されましたが、
最初から好評で、何より聴き易いので、各地で演奏されたそうです。

曲としては7番と比べると、繰り返しが多過ぎて、シツコイと正直感じたのですが、
生命感に溢れる曲であることは間違いなく、第1楽章、第3楽章はかなり楽しめました。

ドヴォルザークの交響曲全曲演奏を読響と行い、その後も各地で6番や4番を演奏しており
完全に手中に入っているようですし、オケのコントロールも◎。
下野には批判的なこともありますが、今日の演奏は素直に素晴らしかった。

気持ちよく、はしごで大きな餃子(5個)とビール、そしてまたもやダンダン麺を食し
帰宅したのでありました(ワンパターン)。

では。