東京オペラシティシリーズ 第81回
Tokyo Opera City Series No.81
東京オペラシティコンサートホール

2014年07月20日(日)14:00 開演

スメタナ:交響詩 「我が祖国」より ヴルタヴァ(モルダウ)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
アンコール コリリアーノ:ファンシーオンバッハアリア、
      ヴァスクス:本 より 第二曲
チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 作品36

Conductor = Lorenzo Viotti
Cello = David Geringas

50歳で急逝したのが悔やまれてならないマルチェッロ・ヴィオッティの
子息のロレンツォ・ヴィオッティの日本デビューの演奏会です。
1990年生まれということですから、25,6歳。
コンクールに優勝して、正にこれから各地でデビューということのようですが、
父親の音楽は余り聴いていないでしょうが、
音楽の輪郭を創るのが上手いのは、DNAの為せる技でしょうか、
さすが資質豊かなようです。
特にドヴォコンは素晴らしい演奏でした。
ゲリンガスもかなり納得していた様子。

モルダウにしてもボルカのあとのテンポの落とし方のセンスはなかなか。
インテンポで進まれると何だか物足りないところですが、
ツボを押さえたものです。
チャイ4は東響のTP、ホルンがやや粗い演奏でありましたが、
若者のやりたいことを真正面から受け止め熱い演奏となりました。
が、第4楽章では単に勢いで勝負しない、とは言ってもなぞらない演奏であり
この辺りが非常に関心しつつ、音楽そのものを楽しめました。

ゲリンガス、流石の演奏。
パレットは色彩豊かではないのですが、
太筆で一気に書ききったような演奏です。
数年前にトリフォニーで聴いたゲリンガスのドヴォコンには
芯から感動しましたが、流石に年齢かポジションが少し甘くなっているようですが、
音楽そのものは健在、これだけの演奏はなかなか聴くことはできません。

アンコールは2曲だそう。
・・・というのは少しおなかの調子が悪くなり、拍手そこそこにお手洗いへ。
失礼しました。

さあ、急いで歌舞伎座へ。