東京文化会館 1階16列


ドヴォルザーク 交響曲8 ト長調

ドヴォルザーク 交響曲9 ホ短調

ブラームス    ハンガリー舞曲1(アンコール)


2階から5階までは結構埋まっていましたが、

1階席は空席も結構目立ちましたね。

今日の演奏会は梶本のシリーズではなく、

会員券がないので結構販売に苦労したのかもしれません。

(と思っていたら、主席指揮者のインバルが夫人と共に聴きに来ていました。)


昨日の感想でも書きましたが、

東京文化会館は本当に響かないですね。

やはり2階以上の席が良いのかもしれませんが、

正面は音像が遠くなるし、RLは斜めで席が狭くて本当に疲れるんですよね。


前半のドヴォ8は第1楽章はアレっという位にアインザッツが合いません。

淡々と演奏が進み、弦も意外な位に響きませんでした。

ウーン、今日はひょっとしてダメなのかな、と思いましたが、

第2楽章に入ると途端に演奏に生気が戻りました。

どうしてこんなに違いが生じるのか不思議でしたが、

とにかく本調子に戻ってくれて一安心。

音も響くだけでなく、切迫感を感じさせるところも随所にありました。

第3楽章は美しい演奏で、不器用ながらもチェコフィルの美感を感じることもできました。

第4楽章は淡々と進みすぎて、少し物足りない感じです。

セル・クリーヴランドのEMI盤のような印象です。

(私は古いCBS盤の方が圧倒的に気に入っています。)

聴衆の反応は上々でブロムシュテットも満足そうな表情でした。


休憩後の新世界はブロムシュテットのスタイルが8番より合っていました。

第2楽章、第4楽章が傑出した演奏でしたが、

第3楽章はもう少し工夫の余地があったかもしれません。


第1楽章は繰り返しありですが、私は音楽の流れが切れるように感じるので

ここの繰り返しは好きではありません。

(ブラ1の第1楽章も同様)

誠実な演奏ですが、トロンボーンがチョット粗く聞こえました。

第2楽章は例のソロは水準並みでしたが、

ここでは弦が良く響いて音楽に浸ることができました。

第3楽章はブロムシュテットが気合いを入れる割にはパシっとせずちょっと残念。

但し、第4楽章はオケも全開、特にホルンパートが相変わらず素晴らしい!

ブロム翁の気合いも入りまくりで非常に楽しむことができました。


アンコールはスラブ舞曲かと思っていたら、

予想が外れてハンガリー舞曲1でした。

定番中の定番ですが、この演奏が素晴らしかったのです。

この曲は相当な回数聞いていますが、今日の演奏がベストかもしれません。

冒頭から全てのフレーズが躍動し、但しケバケバしくなく非常に音楽的でした。

盛んな拍手の後、再度ブロムシュテットが呼び出されます。

正直な感想では月曜日のブルックナー8番のような深い部分での感動はありませんでしたが、

色々考えさせられてそれなりに楽しめたコンサートでした。