10月17日(土) 7時 東京オペラシティ コンサートホール
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ベンジャミン:ピアノ・フィギュアズ
シュトックハウゼン:ピアノ曲IX
ベートーヴェン:「エロイカ」の主題による15の変奏曲とフーガ op.35
<アンコール>
リゲティ : ムジカリチェルカータ 1番
クルターク : 子供の戯れ より 2番
シューベルト : 3つのレントラ
シェーンベルク : 6つの小品 op.19
ブーレーズ : ノタシオン より 4曲
ショパン : 子守歌
よく考えればピアノリサイタルに行くのは久しぶり。
ブロンフマンかレーゼル以来かもしれません。
エマールは知性の塊のようなピアニスト。
プログラムも考え抜かれているもので、
プログラム発表されたものを見るだけで楽しめます。
ベルガマスク組曲は版画と共に10代の頃、
本当に何回も聞き込んだ曲です。
リサイタルなどで意外に演奏される機会が少ないのですが、
エマールの演奏でどうなるのか楽しみでした。
まずはピアノ調律の素晴らしさにビックリ。
調律云々に詳しくはありませんが、残響で残った和音の美しいこと。
大分時間をかけて調律士と調整していたとのことで、
今日の演奏曲に合わせて調整を行ったのでしょう。
ベルガマスク組曲は前奏曲は意外にもたついたのですが、
メヌエットからはコントロールが行き届いた演奏。
お気に入りのチッコリーニやベロフとは全く異なる演奏ですが、
見事な演奏でした。
テクニック的にはあまり難しい曲ではないため、
変にルバートをかけたりするピアニストも多く台無しになることも多いですが、
流石、エマールはそんな愚挙は行いません。
二曲目は10曲の小品からなるベンジャミンのピアノ・フィギュアズ。
10代の頃からの友人とのことで、それなりに面白い曲でしたが、
正直それどまりしか感じることはできませんでした。
後半の最初はシュットックハウゼン。
強烈なffで連打する音の塊、異常なエネルギー。
デクレッシェンドで単子レベルの音に戻るとまた冒頭の和音に戻る。
自宅でCDでは絶対観賞できない曲だと思いました。
生であの残響であの緊張感のある空間で聞かないと楽しめません。
(これはアンコールの曲にも共通して言えることですが・・・)
最後はベートーヴェンのエロイカ変奏曲ですが、これが実に見事な描き分け方。
これまた情熱を感じさせつつ、変奏曲毎に見事に弾き分け大いに楽しませてくれました。
アンコールは記載の通り盛りだくさん。
個人的にはブーレーズが一番楽しめました。
エマールは実にステージマナーが丁寧で礼節をわきまえた紳士。
これからも日本に来てくれることを願います。
残念なのが客入りが6割~7割だったこと。
熱心な聴き手が多かったようですが、
これだけのピアニストですから、多くの人に聴いてもらいたいものですね。