山崎浩太郎氏はヒストリカルなライブ録音を中心に演奏史譚を記されている方ですが、

その山崎氏が著した『クライバーが讃え、ショルティが恐れた男』という本をご存知でしょうか?

これこそ恐らく我が国で唯一のグッドオールの伝記です。


非常に難しい性格(大阪弁ではヘンコ)で敵も非常に多く

どの作曲家でも得意ではなかったようですが、

ワーグナー指揮者として晩年非常に高名になった人です。


その本の中で、ワーグナー指揮者として名声を獲得するきっかけになった公演として

紹介されているのがウェールズナショナルオペラの英語版のマイスタージンガー公演でした。

この公演に関する記述が臨場感溢れ素晴らしいものでしたので

何としてでも聴きたいと思っていたのですが、

ついにCHANDOSから発売されました。

(CHAN 3148、1968年2月10日ライブ)


英語の歌唱なので文句の言う人も多いかと思いますが、

大変音楽の流れが素晴らしい演奏であります。

(有名なワルターのアリアが、Fanget an!ではなく、Now begin ! )

前奏曲、2幕後半、3幕が特に素晴らしく、

非常に立体感のある音楽作りになっています。

音質は決して良い訳ではありませんが、

鑑賞には問題ないしょう。

但し、チョットノイズ除去をやりすぎているリマスターで

ストレートの音が伝わりにくいところがあるのが難点でしょうか?


歌手はなかなかの水準ですが、

正直言えばオケの水準はイマイチ、ニ・・・・・・。

グッドオールの演奏も途中緊張感がやや弛緩するところもありますが、

なぜかしら不思議と魅力的な演奏です。

特に2幕は購入してから3回聴いています。

万人向けではありませんが、興味のある方は聴かれてはどうでしょう。


 http://www.saturn.dti.ne.jp/~arakicho/


 http://www.hmv.co.jp/product/detail/2744046