おはようございます😊
今回もあしもとの話なのでフォントサイズは大きくしません。
人間の脳の指令速度から、ペダリングの現実を算出してみましたよ?
陸上競技のスタートはあまりにピストル音とのタイミングが合いすぎるとフライングとされ失格になります。人間の反応速度はゼロ秒ではないはずだという現実的な根拠からです。
意図して体が動くまで、※時間差がある。
ペダルクランクがどの角度に来たときに踏もうと思っていても、高速回転中にはズレたタイミングで踏むことになる。これが練習による慣れの可能性を度外視した、または無限大とは見做さない現実的な考え方になります。
たとえば時速 60kmは、秒速 16.66mです。
16.66 ÷ 6 、※を 1 ÷ 6 = 0.166…(秒) としますと、
※のあいだに 2.7766667m進んでしまうことになります。
これは車輪の直径を 0.68 × 3.14 = 2.1352(m)とするなら、2.7766667 ÷ 2.1352 = 1.3004246 (後輪回転) 後輪が1回転と3分の1未満まわるあいだに相当します。ギア倍数 3.27 があったとしてそれで割ると…
1.3004246 ÷ 3.27 = 0.39768336 (クランク回転)
クランクへの入力は、およそ 0.4回転…半分近いですね…それほどズレてしまうということになります。
数値を変えて追ってみましょう。
時速 65kmは、どうでしょうか。
※を変えずに同様の計算を辿りますと、
18.055556、3.0092593m、1.4093571(後輪回転)
1.4093571 ÷ 3.27 = 0.43099606 (クランク回転)
となり…、
時速 70kmで、
19.444444、3.2407407m、1.5177692(後輪回転)
1.5177692 ÷ 3.27 = 0.4641496 (クランク回転)
となります!
上記から察するに、たぶん時速 75km超えで、半回転ズレてしまうということになるのでしょう。
時速 60kmの話に戻りますと、
時速 60kmで走行したいなら、もしも踏みたい角度がある場合、その 0.39768336 × 360 = 143.16601 (°) ズレた…予測した手前の位置にペダルが来たら踏もうとするべきなのです。
たとえば ''爽明ペダル" の左筆頭角度は自転車の裏側からみて雑にいうと 100°ですが、そこから 143°引きますと、317° (−43°) ペダルがまだ後方水平にも来ていないタイミングで左筆頭を踏もうとしなくてはならないということになります。
時速 65kmならば 155.15858°で、ペダルが下死点過ぎたあたりで左筆頭を踏もうとしなくてはならない。
このことを昨日得られた、きれいに回すためには上下前後の交錯、と突き合わせて考えますと、ペダルが下死点をこえたあとに前を踏もうとし、ペダルが前水平に来たあたりで後ろを引きつけようとしなければならないというわけです。頭がひっくり返ってしまいそうなもんですね。
たぶん昨日やったパワーマックスはその場ペダリングなので、どんなに負荷を上げても昨日書いたタイミングで実践して問題無かったのだと思います。
でもそれを実走行にて実現したいとなると、頭がひっくり返ってしまうような現実を認めてペダリングしなければならない、ということになります。
スピードが遅いとき、たとえば時速 15kmならばどうなのでしょう。
15 は 60 の4分の1なので、
143 ÷ 4 = 35.75(°)
ペダル1回転を思うに、ほんの 10分の1程度のズレで済みます。これならほとんどズレがないですよね。
これが次第に、
時速 30km 、71.5(°) 、5分の1のズレ。
時速 45km 、107.25(°)、7分の2 のズレ。
時速 60km 、143(°)、18分の7 のズレ。
時速 70km 、167(°)、20分の9 のズレ。
となるわけです。
感覚に落とし込むために書き直すと、
15km/h ズレは気にしつつも普通に踏む
30km/h ほんのちょっと早めに踏む
45km/h 意外と早めに踏む
60km/h 結構早めに踏む
70km/h 半分前から踏む
こんな感じでしょうか。
最後に、速度からズレる角度までを計算するための公式を書いて今回の記事を終えましょうか。
【ピストレーサーペダリング、感覚のズレ対策のための角度算出公式】
出したい速度(km/h) ÷ 3.6
÷(1÷ 体内時間差(秒))
÷ (後輪直径(m) × π)
÷ ギア倍数
× 360
…です。これで、どんなギア倍数でもお望みのスピードがコントロールできますねっ!
以上、厳しい現実をまじまじと、丹念に見ました。
計算できれば、厳しい現実ってのもまあ、ざっとこんなもんですよね。
√5
那向醒案如来