ダウンヒルの選手がスタート台からコースに下って突入する際、前輪はきちんと傾斜に沿わせて接地させながらも、できるだけ後ろ荷重から始めるわけで。
登り坂でハンドルを引いて立ちこぎすると加速しやすいみたいに、下り坂の、特に始まりではハンドルを押して沈んだ漕ぎ方をしたほうが加速しやすいんゃろ?
バンクの上の方から下る場合、傾斜がすごいから途中まで登りの意味になるんだけど、だからスタンディングで加速していいんだけど、どこからか下りの意味には確実になるのだから、どこかでかならず、ハンドルを引かずに押すようなニュアンスで、前輪を先に接地させながら転がし、腰は沈ませるような、前転がりへの切り替えみたいな瞬間が必要なんゃろ。
これたとえば、下り坂で走り始めて最初ハンドル引く立ちこぎしといて、そこからハンドルを押す腰も沈ませる加速に切り替える、って、その動作を練習することはできるやね。その辺の道で、フリーハブ車ででも。
その辺よね多分、公道だけふつうに走ってても身につかないところは。
公道では、登り坂のための乗り方から下り坂のための乗り方に切り替えるまで、十数メートルの猶予がある。峠。
けどバンクは傾斜の強さに逆らう走行から、逆らわないどころか利用する走行に切り替わるまで数メートルも無いんよね。その数メートルもない区間がほんとの意味でスタートなんょね。タイム計測のスタートラインではなくて。そこでどれだけタイヤを浮かさず精確に、素早く強く動作できるかで、あとがずいぶん違うんやろ。なんなら練習で、ピストでの登り坂で立ちこぎを嫌うのは切り替え前のかたちを鍛錬する意味になるからや。切り替え前の筋肉のトレーニングなんやな?
フリーハブ車でなら下り坂でスタンディングからの切り替えトレーニング。
ピスト車でなら登り坂でシッティング筋肉トレーニング。
この2つが同じ内容の練成になるってことか。