高い入れ歯の形に色んな角度から見倣い、安い入れ歯の尖り部を削った。
高い入れ歯と安い入れ歯の形が、その部分は違うってのは購入直後でも見破っていた。
けれども今ほど大きな差では無かった記憶がある。高い入れ歯にも少しは尖り部分があったのを覚えている。
でも、いま高い入れ歯にはその尖り部分はほぼない。
接触した歯が何回かに分けて1ミリくらい欠けた。そのつど、入れ歯のほうも削れていたんゃとおもう。
安い入れ歯が手入れによって6万円ぶんくらいの時価アップを果たした感じがする。私しか使わんモノだけど。
1ミリ削れはしたけど尖ったチタンを削ってしまうほど、虫歯で弱っていたとはいえ、エナメル質って硬かったんだなぁと実感した。
生の歯をずっと大事にできたらそれに越したこっちゃないけど、世の中歯磨き粉でさえ、添加物がわけわからなくて困る。
安い入れ歯が文句なしにフィット感、弾力性ともに良い物になった。
ちょっと (入れ)歯を見せて笑えるんだよね。安い入れ歯のほうが密着面積が大きいから。
高い入れ歯は笑えないけど力強い。
安い入れ歯は笑えるけど力強くはない。
フィットしていれば、高い安いどちらにせよ、無いよりは力強い。
こんな人工歯を用意してまで、この飽食の現代についていく必要があるんゃろぅか。
凍みる寒さに聞いてみたいものだ。