今日も帰ってきたら
すごい寝相をしていた。
ご飯を上げようとすると
案の定、起きてきて所定の位置につく
しかしいつもより元気がない
いつもならエサ置いたら
真っ先に飛びついてくるはずなのに
まぁ過去に何度かあったから
それがたまたま来たのだろうと
その場を後にする。
数時間後に
勉強とブログを書き終え
大福の様子を見に行くと
ぐったり寝ていたので
「大福ー」
と声かけてみても反応がない
「大福?」
とちょっと大きめに聞いてみるが・・・
反応がない。
恐る恐る、触ってみる。
冷たい。
両手で救い上げてみる。
触った感じで分かった。
これが死後硬直か。
素人の俺でも
病院に連れてくまでもないと悟った。
「大福が死んだら絶対泣くわ」
と周囲に言っていたが・・・
胸をえぐられたような感じにこそなったが
意外にも涙は出なかった。
突然すぎる別れで
まだ頭が追い付いてないのだろうか。
とりあえず、葬儀までの間
腐らせてはいけないので
ウェスを用意しその上に
床材のベッドを引き
大福が好きな、
エサとひまわりの種も
まばらに敷き
ウェスで優しく包み込んで
冷凍庫に保管する。
そして以前調べてた
ペット葬儀に連絡して
葬儀の段取りをした。
プランなども大まかに決めていたので
話はとんとん拍子で進む。
先ほど亡くなったばかりと
葬儀の方に伝えた時
自分の平然な電話対応に
少しばかり驚いてた。
さすがにこの時間だと
葬儀は来れないのでまた翌日、
日程の連絡をもらうことに。
次は大福に使っていた、
おもちゃや道具などを整理整頓する。
「捨てるのももったいないし売るか」
と前もって考えていたが
ここまで淡々とこないしていると
「大福の事
そんな好きじゃなかったのかな…」
っと自己嫌悪になる。
可愛いけど、掃除も手間だったし
色々大変だったなーと
泣けない理由を
無理やり探して正当化する。
一段落着いたところで、
先ほど冷凍庫に入れた
ウェスで包んである大福を取り出す。
まん丸に丸まってる大福。
「まったくこいつは・・・
俺の指をエサだと思って噛むし、
エサ渡さなきゃ手に乗ってくれないし
撫で過ぎたら怒るし…
この機会だからいっぱい触ってやろう。」
と全身を優しく撫でる
でも大福は目を覚まさない
怒る反応もしない。
ただ自分の体温で
少し温まっていくのを感じるだけ
改めて死んだんだな・・・と思う。
やっと頭が理解したのか、
ぶわっと涙で目の前が滲む
そこからダムが壊れて
水が噴き出すように
涙が止まらなくなった。
頭の中は真っ白なのか
ぐちゃぐちゃなのか分からないが
込みあがってきた思いが
嫌われていいし、懐かなくていい
指もいっぱい噛んでいいし、
もっと怒っていい。
もっと手間をかけていい。
俺を都合のいいエサを
与えてくれる人と思っていい
ただもっと長く元気に
生きていて欲しかった
それを見ているだけで幸せだった。
本当に子どもみたいだった。
大好きだった。
数時間前まで動いてたのに
まるで人形みたいにピクリとも動かなくなった。
それを写真と比べてみると
とてもつらい。
いつかこうなることは分かっていたけど
やっぱりその時になるとつらい
笑い飛ばしたいけど
とてもじゃないけど無理だ
精々今できることは
声を殺して涙流す事だけ。
誰も見てないから声あげればいいのに
ちっぽけなプライドがそれを許してくれない。