10年ほど前から、ホームページは作ったものの公開前に消去し、ブログサイトを作っては、長続きせず、ということを繰り返してきました。
比較的最近では、ボランティアとしてザンビアに来る前、四国の歩き遍路をした時に、歩きと同時並行で、ブログを開設しようとしたことがあります。結果的には、遍路のブログは作らなくて良かったと思っています。二度の歩き遍路での経験は、その後市民講座で歩き遍路を紹介できたことで、生かされました。
歩き遍路でブログを書いていたら、ブログが目的化してしまい、世俗を離れた遍路が、俗なものになってしまっていたのではないかと思います。たまに、レストランで写真を撮ることに熱心で、食べることに無頓着なお客を見かけますが、ブログ/フェイスブックを書くことが日常的に目的化してしまっているんだろうなと思います。他人事ながら、ブログに支配されているような印象を受けます。
このブログの第一の目的は、日本にいる家族や知人への報告です。ザンビアに来て、ブログ開設までに5ヶ月を要したのは、当初ブログを始める予定がなかったからです。その間、日本へは都度メールで近況を報告していました。知人たちへのレポートは、数カ月おきにしか出しません。受け取る側としても、頻繁なメールは一々返事を書くのも面倒だろうと思い、頻度を上げるつもりもありませんでした。ただ、メールを書いている内に、相手によって多少表現は変えるものの、同じような内容を繰り返しているのに気付き、それならばとメールをブログに切り替えたのが、5ヶ月目だったということです。
仕事の内容については、以前少し書いたように、知的財産権に関わる事柄があり、詳しくはお伝えできません。そのため、出張や特別なイベントでもない限り、仕事を記事に出来ない。日常生活の記事が増えることになります。やたらと料理話が多いのはそのせいです。これからもこの傾向が変わることは無いと思います。
元々エンジニアの私にとって、Cooking is engineering.ですし、台所は実験室のようなものなので、馴染みのある場所でもあります。実験器具や工具の類が、少し形を変えているだけです。多分、作ったことの無い料理や素材に抵抗感を感じないのも、エンジニアの魂のせいなんでしょう。挑戦を忘れたエンジニアには、何の価値もありません。仕事にしても、何にしても、好き好んで新しいことをしてみようと思うのも、本質的には同じなんだと思います。
このブログ、いつまで続くか分かりません。また、気が向いたら見に来てください。
写真が無いので、最後に、歩き遍路の勇姿を。撮るばかりで、撮ってもらった写真はわずかしかありません。その内の一枚。一巡目、遍路ころがしと呼ばれる難所66番札所雲辺寺に向かう早朝、遍路宿の前で。もう一枚は、その雲辺寺の境内です。また行かなきゃ、1200キロ。

