長野電鉄の終点、湯田中駅。
長野オリンピックの頃、志賀高原駅に改称されそうになりましたが、地元の皆様の情熱で阻止されました。
奥にはリンゴ色の長電バスが憩っています。

湯田中駅の駅舎は、中も外も懐かしくも美しいデザインです。
その反対側には、もう一本使われていないホームと駅舎が保存されてます。嬉しいですね。
こちらも美しい木造建築の駅舎でして、
まるで現役かのように喧騒から背を向けて佇んでいます。


さて、旧駅舎横の楓の湯で湯浴みを・・・
と思っていたらまさかの定休日。

仕方なく、というよりも嬉々として、駅前から湯田中の温泉街に身を吸い込ませてみます、
駅前通りのアーチは、だんだん見かけなくなってきましたけれども、それを潜るときのワクワク感が心地よいのが昭和の香りを愛する世代。
アーチの真ん中におわすのは、インバウンドに大人気の「スノーモンキー」でした。
温泉街を突き進めば、ひしめき合う旅館群。
歴史を感じる旅館群。
温泉街から斜面を下り、谷底まで来ると・・・
そこには濃厚な昭和の香り。
湯田中駅への近道の看板に、永井荷風世代には堪らない「抜けられます」を感じながら、てくてくてくてく。
いよいよ行き止まりか、
と思いきや、安心してくたさい、「抜けられます」。
谷底の異空間から駅前を結ぶ坂道。
まるで天国へと続いているかのようです。

昭和のラビリンスは、温泉街にあり。
町歩きは、歩けば歩くほど味わい深いものがありますね。

昭和は遠くなりにけり。
その香りがある限り、また次の町へ。