外房線の特急は、太平洋の黒潮の別名「わかしお」を名乗ります。
LED表示が主流の今では、貴重なヘッドマーク。

いすみポッポの丘。
引退した車両たちが憩う、素敵な丘が千葉の外房にあります。
いきなり、銚子電鉄、北陸鉄道、いすみ鉄道の引退選手たちが丘の上からお出迎えです。

ワクワクしながら坂を登ると、
銚子電鉄。
昭和初期の製造で、起源は近江鉄道にあります。
丘の上から眺める景色は、通い慣れたキャベツ畑ではないけれど、みんなが訪ねてきてくれるから嬉しそうに見えます。
2両目のおでこには「野町」の文字が。
北陸鉄道からやってきた車両。昭和20年代の生まれです。
そしてこちらは、丘のご近所の久留里線。
違和感たっぶり。空から降りてきた千葉都市モノレール。
一際目立つ赤い車体は、営団地下鉄丸ノ内線。
サボは荻窪です。
さらに一段上の丘に上がると
一昔前の房総の電車たちが勢揃い!
113系の懐かしくも凛々しい顔。

懐かしいヘッドマーク、「すいごう」。
丘と丘とを繋ぐさかには、丹沢のケーブルカー。
ポッポの丘では、引退した車両たちが静かな余生を送っていました。

そしてこちらは、加越能鉄道からやってきた路面電車。
隣にたなびく「たまご直売所」の旗が見えますね。入場無料のポッポの丘は、これが本業です。
ファームリゾート鶏卵牧場。鉄道グッズも販売しています。
みなさんがお買い物しないと、保存車両の維持ができません。

もともとは畜産業を営まれていて、それを辞める際に牛を売って車両を購入されたのだとか。車両の維持にも並々ならぬ努力を続けておられます。

引退した懐かしい車両たちが憩う丘に、郷愁を求めて人が集まる。素晴らしいことですね。

房総の丘の上で、しみじみ昭和の香り。
コケコッコー、コリャケッコーな感じなのでした。