郷愁の汽笛、パレオエクスプレス。秩父鉄道に蒸気機関車が復活して30周年。駅の佇まいに、汽笛がマッチしたとき。涙腺が弱くなる世代です。黒鉄の馬。蒸気機関車は生き物ですね。動態で、こんなに近くで見られて感涙です。熱気を身体全体で感じられます。やはり、蒸気機関車は生き物ですね。ここで、都営三田線との出会い。ローカル私鉄ならではの、昭和な光景です。これを求める心が、放浪癖を加速させます。構内踏切がカンカンと鳴り響くと、心に響きます。郷愁の汽笛。車中の人となりたい気持ちを堪えて、やさしい駅舎を眺めます。秩父鉄道、皆野駅。「天空のポピー」の秩父高原牧場最寄駅です。この風情。時の流れも穏やかです。列車待ちも素敵な時間になりますね。便利さと引き換えに、失われたものを訪ねる旅路。日常から離れて、心を取り戻す大切な時間でもあります。さあ、街へ帰りましょう。