里山に春を告げる、孤高の山桜。
樹齢は300年以上と言われる、吉高の大桜。
遠くから観ると、まるで一つの山のようです。
足下から眺めれば、その大きさに圧倒されます。
幹周り6.85米、高さ10.6米、枝張り25.8米。
見頃は僅か2、3日。
今年、満開と言われたのは4月14日(金)。
天気のよい週末に合わせて咲いてくれました。


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大桜を囲む里山は、春爛漫です。
地域の方々に大切に守られてきた、孤高の一本桜。手づくりの案内板が道しるべ。
駐車場から徒歩25分。
とはいえ、それがとてもステキな里山の散歩道なのです。

毎年楽しみなのが、大根アート。
食べてもらえない大根オールスターズが、訪れる私たちを楽しませてくれます。
地元の方の愛を感じます。
「お前たち食べられないけど、みんなが喜んでくれてよかったなぁ。」って。
里山の街道に残る道標や道祖神。

聖武天皇の第三皇女松虫姫が重病になったとき、薬師如来に祈ったところ治癒。そのことを喜んだ天皇は、姫の名前をとった「松虫寺」を建立した。以来、地名も松虫と称するようになった…と言われる松虫(左)、成田(右)と刻まれた道標。少し地面に埋まっているように見えます。

駐車場を目指す人波は、まるでタイムスリップしたかのように、開通間もない道路に出ます。
やがては外環と成田空港を繋ぐであろう北千葉道路。国道464号線。
並走する鉄道、成田スカイアクセス線を京成スカイライナーが時速160キロのジャパンスピードで駆け抜けてゆきます。
こんなにステキな里山の風景まで、都心から一時間もあれば辿り着けるのです。

孤高の一本桜が見守ってきた風景。
変わっていくもの。
変えてはいけないもの。