先日のロシア語能力検定試験1級の第1問目文法問題にゴーゴリの死せる魂が出題されました。試験中非常に焦りました(焦)。
と言うのも普段読むロシア語はほぼニュース(NHK world Japan)の為、文学作品に出てくる語彙は正直ほとんどわかりません(汗)。
試験後、反省を生かして苦手なロシア文学に挑戦することにしました。木を見て森を見ずにならないよう全体を俯瞰する為、まずは一度翻訳版から読むことにしました。手始めに本棚にあったブルガーコフの巨匠とマルガリータから、、と読み始めたらあまりの面白さに没頭してしまい、次はドストエフスキーだ、プーシキンだといった具合にこの年末年始、立て続けに4作品を読み漁りました。(日本語で)
今日はその感想を残して置こうと思います。
①巨匠とマルガリータ(ブルガーコフ)
岩波書店/水野忠夫訳
読むのは今回で2回目です。前回より理解度が増し、詳細の辻褄も良く合い、物凄く楽しく読めました。前回終盤の描写で矛盾点を見つけ、ネットにも書いてないし聞く人もいない。。そのまま放置していた疑問点が、今回自分なりに解釈出来ました。
いわゆるネタバレになったらすいません。
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【争点】アザゼッロが勧めたワインを飲んだ巨匠とマルガリータは毒殺されてしまったのか?
精神病院にいれられた宿なしイワンのところに、隣の独房に収容されている巨匠が恋人マルガリータを伴って例の如く窓からこっそり今から旅立ちますと最期の別れを告げにくる。その後病棟が突然バタバタ騒がしくなり、一体何事かとイワンが尋ねると、「たった今隣の独房の方が亡くなりました。」と看護師プラスコーバヤが答える。ゾクッ。
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あぁ、やっぱり2人は毒殺されて永遠の命を与えられたんだな、と解釈。ただ、物語のエピローグには、巨匠がヴォランド一味に精神病院から連れ出され、マルガリータも夫に書置きを残したまま一味に誘拐されたと警察は結論付けた、と言う記述が。ん??前回はここが理解出来ずにモヤモヤしました。
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巨匠はあの夜病棟で死んだはずなのに。エピローグをブルガーコフが書き間違えたのかな、と思いました。
でも今回の再読で、看護師プラスコーバヤが「隣の方が亡くなった」と言ったのは患者の疾走を隠す嘘だったんだと理解しました。そして「君は毒殺者だ!」と巨匠とマルガリータに詰め寄られたアザゼッロが、「いや、そうじゃない、違いますよ。あぁ、良いことをした報いはいつも決まって侮辱ときてる。」と嘆きます。そうか、やっぱり新しい旅立ちは死ではなかったんだ。2人は死ななかったんだ。嬉しい!と納得出来ました。
さてこの作品、キリストに処刑宣告を下してしまったローマ総督ピラトを1900年の苦悩から解放すべく書かれたのではないかと思いました。であれば素晴らしいラストでした。
②貧しき人々(ドストエフスキー)
集英社世界文学全集/江川卓訳
昔、何だかつまらないなと途中で読むのを止めた作品です。それがなんと、これまで罪と罰が一番好きなドストエフスキー作品でしたが、今回この貧しき人々が1位の座に躍り出ました!
③スペードの女王(プーシキン)
④ベールキン物語(プーシキン)
共に岩波書店/神西清訳
貧しき人々の中で主人公がベールキン物語の短編の中の「駅長」絶賛していたため、初めて読んでみました。5つの短編から成り、それぞれハッピーエンドだったりそうではなかったり。偶然の一致、いや運命の皮肉、数年後等時間の奥行きもあり、すぐ結論が出るのは短編小説のいいところだなと思いました。ただ、私にはトワイライトゾーンのような面白さで、本当のプーシキンの良さはロシア語ネイティブにしかわからないかもしれないと思いました。
駆け足で書いてしまいましたが、また時間のある時補足したいと思います。